30代女性の結婚相談所での婚活は、「スピード婚」か「婚活迷子」かどちらかになるパターンが多い。その理由について分析し、傾向と対策についてまとめてみました。

30代女子の婚活は2つのパターンに分かれる

「もしも1日も早く結婚したいなら、入会後1、2ヶ月は、休日を全て婚活に捧げてください」

私がご入会いただいた皆さんにお伝えしていることです。

フルタイムで仕事をしている働き盛りの男女にとって、土日祝が全て婚活で潰れてしまうのはなかなか辛いかも知れません。ですが、その見返りは計り知れないほどあります。きちんと婚活にフォーカスした時間配分ができれば、本当にご成婚は早いのです。

でも、婚活の明暗を分けるのは、それだけではありません。

どんな人がスピード婚できて、どんな人が婚活迷子になりやすいのかを見ていきましょう

入会から3、4ヶ月で成婚する女性たち

婚活に限らず、新しいことを起こす時って初めが肝心です。

何となく「いい人がいたら、結婚してもいいかも」と軽い気持ちで、ゆるっと始めてしまうとズブズブと沼にはまり、迷走してしまうものです。そうさせないための、道案内が仲人なのですけれど。

特に結婚相談所での婚活は、活動スタートからはじめの1、2ヶ月の間にあなたを見つけてくれて、ぜひ会いたい!と名乗りを上げてくれる男性は貴重です。

妥協ややっつけではなく、本当にあなたのことが「好みのタイプ」である可能性が大だからです。

だからこそ、お見合いで出会ってからデートに誘うペースやメッセージをくれる頻度が高い=熱量が高いというわけなのです。ではどんな婚活をしたのか見ていきましょう。

(注)じっくりと会って話してみて、年収や人柄見た目など総合的に判断し、だんだん心を開いていくという人が多い女性と違って、独身の男性は「タイプかタイプじゃないか」を秒で見分けます。だから、何ヶ月も何年も在籍していて検索画面で(いつもよく見るけどタイプじゃない女性)にジャンル分けされてしまう前に選ばれるのが成功の秘訣なのです。

成功例:31歳でご入会のM世さん

実は以前はアプリで出会った彼氏がいたけれど、結婚間際になって、アプリのプロフィールの年収は真っ赤な嘘と判明してトーンダウン(※1)。しかもマザコン疑惑が浮上して別れてしまった、と語ってくださいました。

M世さんはコロナ禍だったこともあり収入が激減、しかも体が弱くて先々のことが不安なため、まさに生き残るために結婚する!と覚悟ができていました。

宣言通り、ご入会から1ヶ月以内に申し込んでくれた男性5人とお見合いをし、同じく早く赤ちゃんが欲しいと考えていた、1歳年上の男性から5回目のデートでプロポーズされました。

(※1 )年収や学歴など原則は自己申告の婚活アプリ。スタートのハードルは低いのです。それに対して、結婚相談所は独身証明書、大学の卒業証明書や源泉徴収票など公的機関の証明書の提出が義務つけられています。また、入会金などハードルが高いのが事実ですが、その分結婚に対しての真剣さが違うのです。

M世さんのプロポーズの舞台裏

もちろんM世さんの実力でモテたのもありますが、実はこんなにも早く男性がプロポーズができたのは、M世さんのお世話をする仲人(私おぎた)とお相手男性の仲人さんとが協力したからです。お二人の気持ちの進み具合を確認しあい、不安材料を速やかに取り除いていったのです。

これをするためには、普段からM世さんがお見合いやデートの報告を仲人にして、嬉しかったことも不安なことも、全てを包み隠さず仲人おぎたにシェアしてくれていた、という点がとても重要なのでした。

成婚できた理由まとめ

  • 結婚したい理由が切実だった
  • ご入会1ヶ月以内に5人とお見合いをした
  • 交際中の報告・連絡・相談を仲人にしていた
  • 過去の恋愛での失敗を踏まえたお相手選び

成功例:34歳でご入会のY美さん

30代も半ばの婚活は難しいと一般に言われていますが、それは婚活アプリでのお話です。結婚相談所に関していえば34歳はまだまだお子さんが欲しいアラフォー男性にとって眩しい存在。それだけに初動が肝心でした。のんびり活動していたら、あっという間に年齢を重ねていってしまうからです。

Y美さんが婚活に乗り出したきっかけ

いつもつるんでいた女友達が先に結婚して、旦那さんの転勤に伴って地方へ引越ししてしまったことで、週末を持て余すようになっていたY美さん。内心焦ってお尻に火がついていました。

「土日を一人で持て余しているくらいなら婚活でもしなさい」というお母様からの強い勧めもあり、ぶどうの樹結婚相談所の門を叩いてくださったのです。

Y美さんのプロポーズ物語

お相手は5つ年上の、エリート男性。

最初のお見合いの時から、デートの際に必ず何か素敵なプレゼントを持ってきてくれ、Y美さんは嬉しくも困惑していました。そして毎回お礼を何にしたらいいか悩んでいたので、その相談に乗りながら、なかなか自分の気持ちを他人に打ち明けられないY美さんの本音を、少しずつ少しずつ荻田が聞き出していました。

自分から動く積極性はないけれども、お相手の気持ちには礼儀を持って答えたい、そんなY美さんの奥ゆかしさを、お相手は最初から見抜いていたようです。

最終的には交際期間3ヶ月(※2)を目前に、「ご両親に会いたい」という一言で、荻田にどういう意味なのでしょうか?と相談、その後お相手仲人さんを通じて双方結婚の意思をお互い確認後に、改めて正式にプロポーズという運びになりました。

(※2)結婚相談所での交際は仮交際〜真剣交際を含めて3ヶ月が目安です。どうしても決断できない事情がある場合は最大6ヶ月まで延長することが可能ですが、逆に3ヶ月も待てない!という男性から交際1、2ヶ月でプロポーズもあります。なお入籍や同居のスタートはお二人とそのご家族でご相談してお決めいただけますので、3ヶ月というのはあくまで結婚相談所内での交際期間です。成婚してから半年〜1年ほどの婚約期間を別途設けることを推奨しております。

成婚できた理由まとめ

  • 土日をフルに婚活に使った
  • 男性との年齢差を5歳以上まで広げた
  • 年収が高い男性に対してもきちんとお礼をする姿勢
  • 受け身だがデートに誘われたら必ずOKした

同じ30代でも、婚活がうまくいく人ばかりではありません

次は婚活迷子になってしまった事例をお伝えします

30歳でご入会の美華さん(仮名)

美華さんは、有名大学を卒業して、金融系の会社で働く事務職の正社員。

お父様はある企業の社長さんで、いわゆるお金持ちのお嬢さんでした。

学生時代からのお友達もリッチな方ばかり、そのため、友達や先輩よりもリッチで優秀な男性と結婚して贅沢な暮らしがしたいとご入会の際にはっきりとおっしゃっていました。

お相手の希望年収は1000万以上。

本音を言うとそれでも全然足りないくらいで、妥協してその金額なのだそうです。

幸いなことに、東京は日本一高年収の男性、かつ独身の男性が集まっている場所です。

見目美しく、立ち居振る舞いもエレガントな美華さんは、お料理も得意でお子さんが欲しいという強い希望を持っており、すぐにでも素敵なお相手が見つかるだろうと思われました。

私、100人とお見合いします!宣言

ぶどうの樹結婚相談所には、お見合い料完全無料の【34歳以下の女性を応援するコース】があります。それを勧めると、美華さんは、「私、年齢も学歴も問いません。だから1年以内に100人とお見合いします!」と宣言して、その意気込みには目を見張るものがありました。彼女の魅力を100%魅せるプロフィール写真を使って登録し、コネクトシップと仲人型の二つの連盟(※3)のオンラインシステムをフルに使って活動をし、案の定数多くの男性から申し込まれました。

(※3)池袋ぶどうの樹結婚相談所は個人の仲人が経営している小規模な相談所です。ですが大きな連盟システムに3つはいっているので、出会いの数は豊富。のべ会員数13万超えなのです(重複して登録している方もおりますのでご了承ください。)

お見合いにOKを出せない

ですがいざ蓋を開けてみると、お相手の外見や趣味・性格など厳しいチェックがあり、なかなかお見合い成立しなかったのです。途中からは、申し込まれるのを待つよりも、自分が好きなタイプを自由に選びたい!とおしゃって、ご自身から申し込みますが、今度はお相手がOKを出してくれません。やっとのことで成立したお見合いに、ご入会から3週間目で臨みました

お見合いが苦痛

当たり前ですが、スマホで検索したり、プロフィールを見てクリックしたりするのと、実際に生身の人間と会って会話するのとではハードルの高さが全然違ってきます。

美華さんは、初めてのお見合いで、お相手の男性からテンション高めに積極的にアプローチされて、げんなりしてしまいました。ご自身でおっしゃるには、「積極的にグイグイこられても嫌気がさすし、かといって受け身になられるのもイライラしてしまう」とのこと。

結局2度目のデートまで至らず、100人どころか3人ほどとお見合いしたところで迷走し始めました。

婚活が迷走する兆し

婚活迷走し、長期化してしまう兆候は、「条件がどんどんハイスペックに偏っていく」ことです

最初は年齢も学歴も問わないと言っていた美華さんですが、面談を受けようともせず独断で

  • イケメンで年収が1500万以上の人
  • お医者さんか会社経営者
  • しかも30代の男性

にしか申し込まなくなってしまい、それが受諾されないとわかると、「もう婚活なんかしたくない、どうせ会いたい人に会えないから」と言い始めたのです。

婚活ではプライドの高さが足を引っ張る

そもそも多くの人が結婚したいと願う理由は、なんなのでしょうか?

毎年海外旅行に行くため?誕生日にブランド物のバッグやジュエリーを買ってもらうため?アクセサリーのように子供にいい服を着せて、有名私立に入れるため?

人の価値観は様々ですから、それがいけないとは言いませんが、そんなものはオマケです。子供を作ることも、出産することも、育てることも、みなさん必死の形相で髪を振り乱してやっているのです。

綺麗におしゃれに、美味しいところだけをつまむ、そんな結婚生活は存在しない、そう思ったほうがいいでしょう。

だから、高すぎるプライドは一旦ポキンとへし追ってしまったほうが気楽ですよ。

よく女性の婚活では、高学歴も高年収も役に立たないと言いますが、それは若くて可愛ければいいという意味ではないのです。

そうではなくて、自信過剰はお相手を見下す姿勢に直結するから、足を引っ張るのです。

ご入会の時点で実は見えていた結末

実は美華さんが100人とお見合する!と宣言した時点ですでに、「自分にはいいよってくる男はいくらでもいる」と言う自信過剰さが漂っていました。

また、お友達や先輩など周りの目を気にしてお相手選びをしていることも、大きなミスです。

結婚生活は自分とお相手が当事者なのです。外から見てどんなにリッチで華やかでも、愛のない家庭や隠れDVはいくらでもありますし、たとえ玉の輿に親が喜んだとしても本当に幸せかどうかは本人たちにしかわかりません。

「お相手のスペックは最低限をクリアしたら、交際で人柄をよ~く見ようね」

という月並みにも思えるアドバイスは、実は会員様の結婚後の心の平和、本当の幸せのためを思って言っているのです。

婚活迷子にならないために捨てるべきもの

婚活において高すぎるプライドは百害あって一利なし、です。

むしろ、ちょっとしたコンプレックスがあるくらいの方が、速やかに幸せになりやすい、と仲人10年の経験上感じています。その理由は、このまま一人で生き抜いていくのは厳しいな、と肌で感じており、男性に守ってほしい、という気持ちがお相手に伝わりやすいからです。

そして、男性は、「自分がこの人を守らなければ!」という王子様スイッチが入らないと、なかなかプロポーズに踏み切れないなのです。

婚活迷走した理由まとめ

  • 登録前から自分に過剰なほど自信がある
  • お相手の条件ばかりを優先させすぎる
  • 玉の輿に乗る以外の選択肢を考えていない
  • 激しい人見知りのため人と会うことが苦痛

結論 スピード婚活に必要なのは、覚悟と素直さ

最速で理想のお王子様からプロポーズされたいのでしたら、まずは覚悟を決めましょう。

週末は全て婚活に捧げる覚悟、恥ずかしくても本心を仲人にうちあける覚悟、そして、結婚して新しい家庭を持つ、人の親になるという覚悟です。

結婚したら、いつまでも「お嬢さん」ではいられませんよ、特に女性は多くのケースで苗字が変わったり、妻になり母になることで、娘時代とさよならしていくことになるのです。

もう一つ必要なのは素直さです。

婚活がうまくいかない時に、ムキになってハイスペック男性にばかりお申し込みを100件しても意味がありません。どんな条件のお相手が相応しいのか、また、理想のお相手からなぜ選ばれないのか、どうすれば選ばれるのかを、仲人と一緒に立ち止まって考えましょう。

自分が「やらかし」ていることを自分自身で気づくことはまず困難です。だからこそ、あなたの婚活を俯瞰して見られる人に何がどう間違っているのか、どうすれば打開できるのか、素直に相談しましょうね。