恋愛や結婚が難しい、と嘆く人の多くは、その理由に偏りが見られる。まるで呪いにかけられたかのように、「自分は好きな人からは絶対に好かれないんです」と思っている会員様たちを成婚へと導いてきた経験から、その実態を婚活エピソードに落とし込んでみました。

ケース1.30代女性のお悩み

美香さん(38歳・仮名)は、初回の無料面談の時から涙ぐんでいました。いつも最初は男性の方から告白してきて、付き合い始めるのに、自分が大好きになって、そろそろ結婚したい!と思うと今度は相手が冷めてしまい、別れたいと言われるというのです。

いわば「逆・蛙化現象」

最初はお相手からのアプローチだったのに、いざ交際が始まると立場が逆転しまう、という傾向は実は結構あります。結婚相談所でも、最初のお申し込みはお相手からだったのに、女性の方が付き合いだしてだんだん気持ちが高まっていくのに反比例して、男性からの連絡が減ったり、とうとうデートに誘っても「しばらく忙しいからごめん」といったきり、LINEの既読すらつかなくなる、というケースはあります。なぜそうなってしまうのか、客観的に仲人の立場から見ていて気づいた、共通点があります。

冷められる人の特徴1:

デートの時に男性を褒めない

どんな些細なことでも良いのです。服のセンスでも、香水の香りでも、話し方や性格、ちょっとした気配り・優しさ・男らしさに対して、言葉にして褒めることをしない、という特徴があります。

いちいち褒めるなんて、あざとくて私にはできません

婚活女子の発言

という女性に限って、お付き合いしている男性の交際へのモチベーションが徐々に低下していることに気づかないようです。

美香さんのお相手、良和さん(37歳・仮名)も自分から申し込みをして、交際がスタートした頃まではとても積極的でした。「次は映画へ行こう!次は花火を見に行こう!」などとかなり威勢よくお誘いしていたのですが、ただただ黙って嬉しそうな軽い微笑みを浮かべる美香さんを見て「物足りなさ」を募らせていたのです。言い換えると、おもてなしのしがいがない、といったところ。ご馳走しても、ごちそうさま、と一度言ってそれきり。「今回のデートも、すごく良かった、なぜなら、、、」という風に、どこがどう嬉しくてありがとうなのか伝わらないと嘆いていました。

彼を褒めてどんどん自信をつけさせてあげないと、「何かしてもらって当たり前だと思っている図々しいやつだな」と冷められてしまうのです。

冷められる人の特徴2:

ありがとうの言葉をケチっている

「ありがとう」は最低3回

デートの時ぜひ言って欲しいのが、相手への褒めですが、どうしても照れ臭くて言えないならば、最低でも3回はお礼を言って欲しい、そうお伝えしています。

特に、女性が自分のわがままや希望を叶えてもらった時は、同じことで3回いうのです。ありがとうをケチっている女性に真剣交際はまずありません。男性を頼ったり、甘えることはどんどんしましょう。そして、その代わりにありがとう、を時間をおいて伝えるのがポイントなのです。

いつお礼を言うべきか

1回めはお願いしたことに、彼が叶えてくれると分かった時、

2回めは何かしてもらったその瞬間、

3回めはしてもらったあとにもう一度。

お礼は1回言えば十分でしょ、と思っているかもしれませんが、1回言われただけでは、言われた方は満足していないケースがほとんどです。

交際終了の際に、「ご馳走してもお礼も言われなかった」という男性は多いのですが、実際には、女性は大抵1回はごちそうさまでした、と言っています。でも多くの場合、1回言われただけでは足りないのが普通なのです。その労力やコスト(金額)と比例して、お礼の伝え方にも労力とコストをかけるのが、ふられないコツなのです。

女性としては、男性がデートの際に努力してくれた見返りに、だんだんと好きになっていくので、女性側の好きが高まっていくのです。が、感謝の気持ちを受け取れていない男性としては、なんだか女王様にこき使われただけ、と感じてゲンナリしてしまうことも多々あるのです。

さりげなく紳士的で良い人でしたー

と仲人へ報告しているその裏側で、男性は必死に知恵を絞ったり、時間をやりくりしたりして、女性をもてなす努力をしていることを想像してお礼を伝えましょう。

クレクレ星人は男女とも同じ?

ネット界隈では、男性が察してくれない、おごってくれないと嘆く女性のことを「クレクレ星人」なんていうそうですが、実は男性だって女性からの言葉のご褒美を超欲しがる「クレクレ星人」。

特に、女性とお付き合いした経験が少ない男性ほど、その傾向は顕著で、極端な話【交際相手がどれだけ自分のことを褒めてくれたか】が本気度に火をつけているのです。

この人と結婚したい!という気持ちへ二人同時に持っていくには、等価交換でなければなりません。ということは、相手が努力してくれたなら、それに等しい何かしらの満足感を与え続ける必要があるということをお忘れなく。

冷められる人の特徴3 LINEがしつこい

男性は出会ってすぐが一番お相手への興味関心でいっぱい。

熱心にLINEしたり、せっせとデートに誘うことで、振り向かせようとしているその時こそ、恋の醍醐味を感じています。ところが、しばらくするとしょっちゅう女性の方から、用もないのにLINEを送ってきたり、さらには返信がないとなぜ返信がないのか、既読にすらならないのか、と焦って責め追い立てるように次々にメッセージが来ることで、一気に冷めます。最初は嬉しく思っていたメッセージも、【返信が義務】だと分かった瞬間、まるで苦役のように感じてしまうのです。

しつこいLINEは百害あって一利なし、このことを、婚活女子は肝に銘じておくべきでしょう。成婚できている女性たちを見るとほぼ皆、スマホに依存していませんし、LINEの返信も遅すぎるくらいです。

男性が欲しいのは、リアルな恋愛での満足

なぜLINEのしつこいのが疎まれるかというと、リアルでちゃんと満足させていないのに、LINEでももっと返信してくれ、もっと誘ってくれ、と要求ばかりしているように感じさせてしまうからです。女性にとって大切なコミュニケーション手段のLINEですが、男性にとってはめんどくさい労働が増えるだけ。しかも、返信はしてくれるのが当然で、してくれないと不満しか生まない苦行装置と化しているのです。

婚活では結婚観のズレが致命的

最終的には、

  • 子供が欲しい・欲しくない
  • 仕事を続けたい・続けたくない
  • 家事を分担して欲しい・分担したくない

といった非常にリアルな生活イメージが食い違っていることが、致命傷となっています。

それなのに、男性は(子供は絶対欲しいなあ)と思っていることに気がつきつつも、女性側が子供を持つ家庭像を全くイメージしていない発言をしていたり、逆に、男性は(子供かぁ面倒だし不安だなあ、ちょっとその件は保留にしたいな)と思っているのに、女性は子供がとにかく欲しいと思って結婚を急がせようとシャカリキになっている時、当然ですが溝が生じて、距離を置かれてしまいますよ。

女性というのはつい希望的観測をもちがちで、【自分がこうしたいのだから相手もそれを許容してくれるに違いない】と想像しがちですが、それが男性としては重荷になり、最終的に交際が終了してしまうというケースは多々あります。

ケース2 40代男性のお悩み

尚治さん(40歳・仮名)は、申し込んでも申し込んでも、お見合いが組めないことに悩んでいました。いや、申し込みはたくさん受けるのですが、ほとんどが同世代の女性で、尚治さんの希望の年齢、希望の容姿の女性からは全く振り向かれないのです。

ちなみに希望の条件は、

  • 25歳~34歳で初婚
  • 容姿は道ですれ違ったら誰もが振りむくくらいの美人

です

当然、穴があくほどスマホの画面で女性のお顔をチェックして、吟味に吟味を重ね、厳しい審査をパスした女性にお申し込みをしています。

さらにポイントは、清楚さ。

美人なんだけどどこか純粋で、男慣れしていないウブな感じの女性が超タイプ。

だから、ご入会から、3ヶ月以内で、良いなと思う女性にはほぼ全て申し込み、さらに、まあ、ギリギリ許せるかな、という容姿の女性にも申し込んだ、にも関わらずお見合いが組めずに自信喪失しているというわけです。

振り向かれない人の特徴1:

上位10%の超美人にしか申し込まない

結婚相談所に所属している男性の多くが、子供を望んでいます。そのため、35歳以下の女性というだけで、そもそも大変な人気なのです。さらにその上で初婚の美人さんは、どうしてもあらゆる世代、あらゆるエリアの男性からオファーがくるので、全ての申し込みにいちいち目を通していられません。

ではどうなるかというと多くの場合は、ろくにプロフィールを見もせずにお断りに入れられてしまいます。ちゃんとプロフィールを見てもらえるのは悲しいかな、

  • 有名大学卒で同世代の超高年収イケメン
  • かつ居住エリアが近い、趣味が同じ

などめちゃくちゃ条件が狭いのです。

さらにイケメンと言っても、日に焼けたスポーツマンタイプが好き、細マッチョが好き、がっちりタイプが好き、理系が好き、メガネ男子が好き、などなど女性の好みの細かいこと!

若い、美人というたった2つの条件しかない男性に対して、女性の好みは本当に狭いのです。

それはなかなか振り向かれないわけですよね。でももしも競争に勝ち残りたかったら、外見を磨いて、年収や資産を上げることが最短ルートなのです。

振り向かれない人の特徴2:

申し込んでくる女性ではつまらない

そういう男性でも、魅力的な人はたくさんいます。写真で見るよりも会ってもらえたら素敵だとわかるのに〜、と仲人も歯噛みするような男性って相当数いるものです。

ところが、振り向かれないと嘆く男性に限って、女性からのお申し込みを、ありがたいと思うどころか、「フン、眼中にないぜ!」と無視してしまうのです。

実際には、仲人の目から見ると、あら、ちょうど良いお相手なんじゃない?と思うことが多々ありますが、ご本人はなにしろ、プロフィール写真が上手に盛れている人にしか眼中にないため、実際には美人なのに、、という方を取りこぼしているのもあるあるです。

こういう方には、「写真はいまいちだけど実物は素敵なひとですよ」という仲人からの手組み紹介に乗ってみることが打開策になります。

振り向かれない人の特徴3:

異性の心理を全く学ばない

これは男性も女性も当てはまりますが、男性と女性は脳の構造が違うので、考え方や感じ方が大きく違うことがあるのです。

女性は「言わなくても察して欲しい」のに対して、男性は褒め言葉も感謝の言葉も「言ってくれなきゃわからない」と思っているとお伝えしましたが、その逆も然りです。

男性は、カフェで1、2時間おしゃべりするデートよりも「野球観戦」「映画館」「軽登山」のように、長時間でかつ、あまりしゃべらなくて済むデートをすぐに提案しがちです。

これは女性からすると、「知り合って日も浅いうちによく知らない異性と長時間の遠出デートなんてハードル高すぎる!気疲れしてしまうからいや」と困らせていますよ。

最初は会話を中心に短時間デートを

どんなにおしゃべりが苦手な男性でも、最初の1、2回目のデートはせいぜい2、3時間くらいのカフェかランチ+ちょっとお散歩、くらいにしてあげるのが女性に対して優しい提案で、正解です。

また、自分の住まいから近いところでテキトーに済ませようとするズボラデートも大不評です。

だって、結婚相手は一生のパートナーですよ。

最初のデートくらいはちょっと感じのいいカフェでおもてなししないと、二人の気持ちを恋愛感情へと発展させるのは至難の業なのです。

疲れてるから無理?そう思うのでしたら、結婚生活なんてもっと疲れてしまうのではないでしょうか。

というのも、結婚して家政婦をやりたいと思っている女性は、まずいません。家事もやるけど、それは、代わりに愛を与えてもらえるからです。二人で楽しく過ごす努力をせずに楽ちんな生活が手に入るという幻想をもしも持っているのでしたら、早めに改めることをお勧めします。

振り向いてもらえない、の打開策

いかがでしょうか?

振り向いてもらえないと嘆く男女を俯瞰してみている仲人からするとこんな風に見えています。

ショックを受けた方もいるかもしれませんね。でもこれは仕方のない面もあります。どんなに頭のいい人も、どんなに恋愛経験が豊富な人も、ライバルの行動や交際相手の本音までは見えません、それが見えた上でアドバイスが出来るのは、日頃から婚活男女と多くのやり取りをして本音を聞いている、経験豊富な仲人だけなのですから。