交際中イコール恋人同士ではない
結婚相談所では、1時間ほどカフェラウンジなどでお見合いをしたあと、お互いの電話番号とフルネームを交換して、再び会うことを「交際」または「仮交際」と呼んでいます。これはとても便宜的な言葉で、友人関係やビジネスでの人間関係も一種の交際ととえらるならば、かなり広い意味での交際に分類されるものです。
「交際中」ってなんかやだ!
以前ぶどうの樹結婚相談所で活動されていた方で、
お見合いの後OKしただけで「交際」ってシステムに表示されるのがものすごくイヤ
30歳婚活女性
とおっしゃった方がいました。
お気持ちわからなくもないのですが、辞書によると【交際】とは
交際:人間(国)どうしがつきあうこと。つきあい。
Oxford Languagesより
と言う意味で、必ずしも男女の恋愛に限った言葉ではありません。友人関係でも交際している(付き合いがある)というし、仕事上の交わりでも使っていい言葉なのです。
とはいえ、結婚を前提とした、婚活の場での交際なので、交際中=カレシとカノジョの関係と言う誤解を持つ人もいます。
ですが実態は、広くも(人間関係という意味)も狭く(好意を持ち合った男女が親密になるために頻繁に会う関係の意味)も使える言葉ということを、まず前提としてお伝えしてきたいのです。
交際の目的は?
結婚相談所など婚活の場合の交際は、恋愛とは違います。
❌この人と結婚したいから交際する
ではなく
⭕️結婚したいかどうかを確認するためまずは浅い交際から始める
というのが正確なところです。交際というか、とりあえず数回あってお話ししてみる、のが初期の交際でやるべきことです。ということは、2、3回会ってみて、「あれ、なんか違う」とか「絶対無理!」になることもあり得るのです。いいえ、あるのが普通なのです。
もちろん、最終的にプロポーズの段階までいけた幸せなお二人は、親密で特別な意味での男女交際、へと変化していますよ。
交際を段階的に捉えるのがカギ
モデルケースで見ていきましょう。理恵さん(33歳・仮名)は、交際が始まって順調に毎週デートしていく中で、むしろ不安を抱えていました。
昌幸さん(39歳・仮名)は確かに一緒にいると楽しいし、デートの誘い方もスマートでスピーディー。すごく上手にリードしてくれているけど、私本当にこの人の奥さんになるの?
そんな不安が芽生えてきたと言うのです。
仲人が、
「何がそんなに不安なの?実家を出ること?生活費のこと?不安の正体をはっきりさせてみようよ」
そう問いかけると、
「それもなくはないんだけど、、、、あの、知り合ってまだ1ヶ月程度の人と”そう言うこと”するのはちょっと私無理かもって思ってきて、、」
理恵さん
半べその顔でそう打ち明けて下さいました。
さらには
「そんなこと言ってたら、一生結婚なんてできませんよね、、」
とつぶやいたのです
夜の生活が怖い女性たち
実はこういうお悩みを抱える婚活女性は少なくありません。20代から34歳くらいまでの、恋愛経験が少ない女性に特に多くみられるのですが、必ずしも年齢とは関係なく、過去には男性の方が同じ悩みを抱えて結婚へ二の足を踏んだこともあります。
だから、悩むこと自体は全く恥ずかしいことではありませんよ。
実は良い兆候
意外に思われるかもしれませんが、まだ出会ってから1ヶ月程度、仮交際の段階でこういう言葉が出てくるのは、むしろいい兆候だと思っています。結婚生活が机上の空論やおとぎ話ではないと気づき、かなりリアルにイメージしようと脳が働き出しているからです。
次のステップへ進む準備が整いつつあるともいえます。
とはいえ、それが理由でせっかく素敵なお相手と交際しているのに、お別れしてしまうのでは残念すぎますよね。
どうすれば良いのかをお伝えします。
1ヶ月目に考えてはいけない夜のこと
理恵さんへの仲人の答えはこうでした。
「理恵さん、今はね、まだそんな先のことを考えちゃダメ。だってプロポーズされるかどうかもわからないんだし、されたからといって、プロポーズの翌日に同居するってわけでもないの。今はまだ出会って1ヶ月だけど、ここから2ヶ月後にはもっと仲良くなって、安心できる関係を作っていけるから。そのあとのことは、理恵さんの気持ちを尊重してくれる人かどうかちゃんとみておこうね。もしも結婚まで交際が続かなかったとしたら、逆に今出会ってまだお友達レベルの段階でそんなふうに悩むだけ時間の無駄だよ。夜の話はまたおいおい考えればいいの、とにかく今は考えちゃダメ。」
実際のところ、結婚相談所では『清い交際』が大前提。お泊まりデートやお互いの自宅にいくことも原則的にNGです。お年頃の男女が、一つの部屋にいたら何が起こるかわからないからです。
2ヶ月経ったら考えよう
お互いに気持ちが通じて、すぐにでも結婚したい!と言う場合は別ですが、スタンダードなケースとしては、交際が1~2ヶ月順調に続いたら、そろそろ真剣交際のことを打診します。
真剣交際は、プロポーズの前段階。婚活中ではあるけれど他の人との交際は終了し、新たなお見合いも一切受けない状態での、一対一のいわゆる一般的な男女交際に近づきます。
この時に、手を繋いだり、すぐ隣に座ったりしても一方がスッと離れたり、なんとなく気分が悪くなり逃げ出したくなったりしないか、また、安心して手を繋いでいられるかが一つの目安です。
もしも手汗がすごく多いなどの理由で手を繋ぐことが無理でも、歩くときに腕を組んだり、ボディタッチが平気なら問題ない、と判断しています。
3ヶ月目に考えたいこと
まだちょっと結婚したいかわからない、と言うときは、3ヶ月待ってみても大丈夫。
ただし、3ヶ月目に入ったら結婚後のイメージのすり合わせをしましょう。
もしも結婚したら、ざっくりどのへんに住みたい、ですとか、子供が何人欲しいか、子供の教育についての考え方、お金についての価値観、家事分担のことなど将来のことを話すのです。
漠然と3ヶ月を使わない
結婚相談所の交際は、原則3ヶ月。泣いても笑っても、3ヶ月経ったら結婚するのか、それともさよならするのかを検討しなくてはいけません。ですが、いきなり⭕️か❌かを決めるのは難しいので、だんだんとプロセスを経て距離を縮めていくのです。
では具体的にどんなふうに、結婚相談所での交際の段階を踏んでプロポーズへ至ったのかをみていきましょう。
まとめ:お見合いからプロポーズに至るまでの交際の深め方
モデルケース:理恵さん(33歳・仮名)の場合
交際1ヶ月目:
1~3回目のデートは近場のカフェでお茶とかランチが中心。たまにはお散歩。
4、5回目からは敢えて平日の夜、仕事の後に会ってみた。
美術館や博物館はこぢんまりした疲れない程度のものを選ぶ。
- ◉仲人のワンポイントアドバイス
- 家族関係、友人関係、職場の環境など普段接している人間関係を知る
- (後から言いにくいことは早めに伝えてしまう。お料理が苦手とか、ちょっとした持病とか)
交際2ヶ月目:
新宿御苑に紅葉を見にいき、その後ショッピングに付き合って半日くらいの長時間デート
お茶してから映画をみて、少し歩いてからディナーなど午後から夜までずっと一緒に過ごす
◉仲人のワンポイントアドバイス
徐々にお互いの人柄や、価値観がわかってきて、不安材料を減らせる楽しい時期。警戒心が強い人も、打ち解けてきてデートが楽しくなってくる。できれば週に2日連続してあってみるのもいい。
交際3ヶ月目:
結婚相談所を通じて真剣交際の打診。他にも仮交際中の人がいたので、交際相手もしぼっていく。
◉仲人のワンポイントアドバイス
この段階で新しいお見合いをめいいっぱい入れていると、真剣交際を申し込まれた時にかなり待ってもらうことになり、本命ががっかりして去っていってしまうため、2ヶ月目が順調ならお見合いはセーブして、交際相手も絞っていく。
このようにしてちょうど3ヶ月目にプロポーズされました。
最後に
夜の生活のことについては、昌幸さんは理恵さんのオクテなところを、ちゃんと理解してくれていて、
「急がなくて大丈夫、安心してね。理恵ちゃんのペースでいいから、無理しないで」
と言われすっかり安心した様子でした。
そんな心配よりも、家事と仕事が両立できるかを不安がっていましたが、それも、
「やってみないとわからないでしょ、やる前からそんなに怖がらなくていいよ。完璧になんて誰もできないんだから、やりながら楽な方法を一緒に模索していこうね」
と大人の余裕を見せてくれて、すっかり笑顔になっていたのでした。
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池袋ぶどうの樹結婚相談所 仲人 おぎた