多くの婚活中の方々は、素敵なお相手と巡り合い結婚できた人たちを「婚活勝者」と思っているようです。ですが、彼らのうち多くは婚活中に悩み、涙を流しているのです。その涙の理由と成婚までの婚活ストーリーをご紹介していきたいと思います。
誰を選べばいいのかわからない涙
さおりさん(29歳・仮名)は、話しをするときにとても表情豊かで明るい印象の女性でした。
美人というよりも可愛いタイプで、笑顔がキュートで人懐っこい印象を持ちました。ですが、実際にお話ししてみると実は警戒心が強く、「私、隠れ人見知りタイプなんです」とのこと。
この、一見社交的で話しやすいと思われがちな性格は強みでもあり、ウィークポイントにもなりえます。察する力があり、話を合わせる能力が高いため、初対面の人と話すと話はある程度盛り上がるのですが、気を使いすぎてぐったりしてしまう、と打ち明けてくれました。
一方でお見合いをしたお相手の男性たちからは、
「会話が苦手な僕でもすごく話しやすかった」
婚活男性の言葉
と言われ、交際希望を出してもらえるのです。
ところが万人受けするが故に
誰と会ってもそれなりに楽しく、それなりに疲れます。結果誰を選ぶのが正解なのか、自分の気持ちがわからなくなる、私って本当にに結婚したいんでしょうか?(さおり)
と悩み抜いて涙を流したことがありました。私はこう言いました。
今さおりちゃんは恋愛を知らずに結婚をしようとしているんだから、わからなくて当然だよ。男の人を好きってどういう感情かわからないんだよね?でも子供が欲しいっていう気持ちは100%本心なんでしょ?(仲人おぎた)
と聞くと、強くうなずきました。
じゃあいわゆる「マイホームパパ」みたいな人がいいのかな?(仲人おぎた)
と聞くと、
そうです、だから、いいパパになってくれるあったかい人がいいんです。休日ゴルフに出掛けてばかりとか、仕事人間で家に寄りつかない人だと、家族の思い出ができないから絶対にいやなんです。(さおり)
ほらでたね、それがさおりちゃんの理想のタイプで、譲れないこだわりだね。じゃあ私がそういう人を探してくるから会ってみてね。もし違うと思ったら交際お断りしても大丈夫だからね。(仲人おぎた)
そう言って、仲人おぎたはお相手探しに奔走したのでした。
1ヶ月後、仲人の仲間からちょうどいい男性がいるとお声かけいただき、ご紹介したところとても気が合い、交際2ヶ月であっという間にご成婚されました。
34歳女性の真剣交際へ発展しない涙
恋愛経験がほぼない30代女性にみられる、男性に対して「自分はこう思う」とか「これは嫌です」と自己主張ができない、というお悩みってあるあるです。
しかもお人好しで傷つけることができなかったりするので、ちょっと話が合わないな、、と内心思っても自分からは交際を終了できず、お茶だけの仮交際が延々と続くことになりがちです。
また、なんでもOKで(とにかく受け入れいます)的な超受身女子の場合、交際初期は男性ウケがいいのですが、デートを2、3回重ねてくると、今度は
「いつも全部お任せ、お支払いまでよろしくお願いしますで、まるでお客さんみたい。対等なパートナーとしての手応えがなさすぎる」
婚活男性の言葉
と男性の気持ちが離れていってしまうのです。
ミナさん(34歳・仮名)もこのタイプの超受身女性でした。
自分からデートに誘わないのはもちろん、デートの感想やお礼ももじもじしていて、行き先もお支払いも全部男性まかせ。
一方で、自分の悩みやコンプレックスについてはLINEで長文を送るという癖がありました。
大抵の男性は、夜中の2時3時に送られてくる、ギョッとするほどの鬱々とした長文をみてデートに誘わなくなります。見た目は可憐で儚げなだけに、交際終了はしないけれど真剣交際にも発展しない状態が続いていました。
LINE依存が結婚を遠ざける
たまりかねた男性側の仲人さんから、
恐ろしく暗く長いメッセージが、ミナさんから送られて困惑しています。こっちまで憂鬱になるのでやめて欲しいと言っています。
男性の仲人さん
と言われ驚きました。ミナさんにそのことを伝えると、
ショックです。彼はいつも寄り添ってくれてるから、大丈夫だと思っていました。これからはなるべく送らないようにします。
でもメッセージしないとひとりぼっちで生きてるみたいで不安で怖くて、、、ずっと画面を見つめていて、「既読」の文字がつくと、その一瞬は心に灯りが灯ったみたいに明るくなるんです。でも1時間後も返事がないと、今度はまた不安になって、さらにメッセージしてしまうんです。私どうすればいいんでしょうか?
と泣いていました。
仲人はミナさんの孤独感や焦燥感は根が深いものだな、と感じ優しく手を握りました。
そっか、ものすごく寂しいし不安なんだね、わかった。だけど、それをすることで好きな男性の気持ちが離れていくみたいだよ。それでも真夜中のメッセージを続ける? 続けるかやめるかは自分で決めていいからね。
とご自分で選択をしてもらいました。
結局その男性とは、その後交際を終了しましたが、次に交際に入ったお相手とはデートをまず決めて、最初のデート中に、次の次のデートまで約束をするようになりました。すると嘘のように不安が消え、深夜のメッセージをしなくなりました。
ミナさんが言うには、
ちゃんと次に会える日が決まっていれば怖くないってわかりました。次いつ会えるのか、私のこと忘れてしまっていないかが不安だったみたいです。今度の彼はメッセージこそ少ないけど、忙しくても私に出張のお土産を買ってきてくれたり、気にかけてくれてるって安心できるので、もう大丈夫です!
実は、仲人おぎたが、ミナさんの交際相手のカウンセラーを通じて、仮でもいいので次の次までデートの日程だけ決めてくださるようにと、こっそりお願いしていたのです。
一方でミナさんにも、優柔不断をやめて一人の人との交際を大切にするように促し、順調にプロポーズとへと進んで成婚されました。
別れた相手のことが忘れられない涙
結婚相談所での交際は、あくまで二人の合意があってこそ成立するものです。
逆に、どちらか一方が交際終了を希望したら、そのことが仲人を通じて伝えられ、どんなに別れたくなくてももう2度と会うことができません。
二人の間で温度差が生じた時に、別れを伝えられた方は「どうして?なぜ?もっとあって話がしたいのに」と辛い思いをすることがあります。
年下イケメン男性とのご成婚を叶えた、マコさん(39歳・仮名)は一度は結婚を夢に見たハイスペック男性からの交際終了に深い悲しみを感じ、とても落ち込んでいました。
・
ご入会の際、「私、子供が欲しいんです!」と最初に話し始めたマコさんはご自身の考えをこう説明をしてくれました。
子供に愛情を注ぐため仕事はセーブしたいし、いい教育を受けさせるために、お相手の年収が最低700万以上は欲しい。自分はまあ、せいぜいパートで週に2、3日働くくらいならしてもいいけど、できれば専業主婦がいいな。
ご入会後は希望条件のお相手を見つけて、どんどん自分からも積極的にお申し込みをしました。
マコさんは長身でぽっちゃりしていて体格がいいのですが、お顔立ちに気品があるため、写真をお顔のアップにしたところ、お見合いがサクサクと決まっていきました。
ある一人の年上の男性とのお見合い後、交際に入りました。なんと3度目のデートで彼のお家の近くまで車で連れて行ってもらった!と、上機嫌。マコさんは、
荻田さん、私もうあの家に住むんだと思うとワクワクする! 大きな一軒家で家庭菜園もあるし、素敵!楽しみで仕方ないです
と嬉しそうに報告してくれました。
よかったわね!気を抜かず頑張りましょうね、といった矢先にお相手仲人さんから交際終了のご連絡がありました。その内容は、
マコさんは贅沢すぎる、何でもかんでも奢らせて、お土産まで要求してくる。経済観念が全く合わないから結婚できない
交際相手の男性
と言うもので驚きました。マコさんは、確かに人より少したくさん食べますが、どちらかと言うと質素なタイプ。自分からプレゼントを要求するとは思えなかったからです。
事実関係を確認すべく、マコさんと面談をすると、
デート中に気になるデパートコスメを見ていたら、「欲しい?買ってあげるよ」って言われたから、嬉しいですって答えたんです。自分から買ってくれなんて言ってないし、せっかくのお申し出を断るのも悪いかなと思ったんで買ってもらっちゃいました(泣)彼と別れるなんてあり得ない!絶対に別れたくない、お願いします!なんとかなりませんか?
と涙ながらに私に訴えました。
マコさんは、それまでの会話で「結婚して彼のお家に住んだらどんな野菜を作ろうかな」とか、「自分の実家も近いから、孫を連れて頻繁に帰れる。親孝行ができるわ」など本当に楽しげに話しているところを見てきたので、さすがに仲人も心が動かされました。
そこでお相手の仲人さんに、なんとか誤解を解いて、もう一度交際に入れないかと話し合いを重ねましたが、答えはノー。とりつく島もないとのこと。
私はマコさんに言いました。
マコさん、彼はね、買ってあげると言いながらお腹の中では、「いいえ結構です。欲しくないです」という言葉を女性に望む人です。仲人さんによくお話を聞いたら、言葉と本心が裏腹なところが頻繁に見られるご性格となんだそうよ。そういう方と結婚すると、気苦労が絶えませんよ。
そもそもマコさんにピッタリな人は、年収や職業は平凡でも、裏表のない素直な心の人なんじゃない?だって、マコさん自身が真っ直ぐで素直な性格でしょ?欲しいものは欲しい、したくないことはしたくないってハッキリしている人ですよね。
それ聞いたマコは、少し驚いた顔で涙を拭って、
荻田さんが言うとおり、そうかもしれません。本心が言葉と違うことがあるなんて、考えたことがなかった。私には何十年かかっても理解できそうにないので、もっとわかりやすい素直な性格の人を探します。
と笑顔を取り戻していました。
その後しばらくして、仲人の紹介で年下の男性とお引き合わせしたところ、あっさり交際成立。お互いがいきたいところを提案し合う、アクティブなデートであっという間にラブラブになりました。そして交際3ヶ月でプロポーズ、ご成婚退会されました。
涙に暮れたあとの打開策とは
いかがでしたか? 婚活女性の三者三様の婚活のお悩み、そして涙。
結婚できたと言う事実だけ見れば、要領のいい人・ラッキーな人のように感じるかもしれませんが、そこへ至るまでのプロセスには苦悩がつきものです。でもそれでいいのです、婚活で苦労しておいた分、結婚生活が楽しいものになるのですから。
どうぞ涙を恐れずに、婚活を始めてみて下さいね。
婚活で泣かずに済んだ人ももちろんたくさんいますが、むしろ転んで泣いて、涙をふいてまた立ち上がるという姿勢が、成功体験としてご自身の中に刻まれます。結婚生活は何十年もありとても長いもの。いつも追い風ばかりではありません。涙を乗り越えたという貴重な体験は、人生の困難を乗り越えるときの指針となることでしょう。挫折から立ち上がるための打開策は、よりふさわしい人を見つけること。私が全力でお手伝いしますよ! 仲人おぎた