心の問題を抱えている人の婚活

しばしば誤解されがちですが、婚活が難航するのは、わかりやすいNG条件があるケースではありません。ご本人が結婚への恐れや恐怖心を持っている、というケースが多いのです。ぶどうの樹結婚相談所でご成婚された方々の中でも、条件面では何の問題もなく交際が続いているのに、結婚が近づいてくると何かしらの理由をつけて、遠ざけようとブレーキを必死で踏んでしまっていたという方をお見かけしております。(克服したから結婚できたのですが)

そういう方は、何人もの方と真剣交際になっても、交際期限の3ヶ月が近づくたびに終了、をくりかえして、こじらせてしまうのです。

問題の本質から目を背けたい

でもこういう方がよくおっしゃる婚活が長引いている理由は、

  • いいと思える人が滅多にいない
  • 私って(分不相応に)理想が高いんです
  • 自分は繊細だから疲れやすいんです

など、なんとなくはっきりしないものだったりします。いい人とご縁があっても、敢えて交際終了をしてしまうのです。どうも深掘りしていくと、本当の問題をあきらかにするのが怖いから、のようです。ではその問題の本質は何かというと、自覚がないケースもありますが、大なり小なりトラウマがあると思われます。

結婚を邪魔するトラウマとは

私がみてきたところ、結婚を邪魔する厄介なトラウマには大きく2種類があります。

一つ目は過去の失恋による、異性と深い関係になることへの恐怖心。

もう一つは、親の結婚生活から受ける影響です。

一つ目は、かつての恋人と、自然なふれあいや風通しの良い人間関係を築けずに、苦しい恋愛を経験してしまっていると起こりやすいものです。恋愛経験があり、それにより変に学習をしてしまったことにより、【愛情についての認識】がねじ曲がってしまうというケースです。

ほんの一例ですが、

人を愛すること

=自分を犠牲にして相手に尽くすこと

という思い込みが生まれてしまうこともあります。

だから交際中に「好き」とか「愛している」と言われると、(好きだから仕方ない)(愛しあっているんだから)という免罪符を持ち出され、全てを受け入れ許さなくてはいけないのではないかと怯えてしまうのです。

愛するとは我慢をすること、愛されるとは全て差し出すことを要求されること、のように愛情というものについてどこか不健全な認識が育ってしまっているケースです。

今もしすごく悩んでいる方でしたら、もしかして、過去の恋愛でこんな経験はありませんか?

  • 恋人に度々けなされたど、自分が悪いから当たり前だと思い込んでいた
  • 不誠実な恋人に裏切られたが、好きだから許すしか術がなかった
  • 心から愛し合っていると思っていたのに、結婚したいといったら拒否された

など、多くの場合は女性が多いようですが、男性でも起こり得ることです。

実は恋愛経験がほぼないという方でも、

  • 小学生のころ異性から容姿をからかわれた
  • 恋愛対象には見れない、とはっきり振られた

といった経験があると、それをいつまでも引きずっていることがありますよ。大丈夫、それでも克服して幸せな結婚ができている人もいるのでご安心下さい。怖がらないでくださいね。

両親の結婚生活から受ける精神的なダメージ

もう一つのトラウマは、ご両親の仲が良くないケースです。といっても年齢を重ねたご夫婦がそんなにラブラブとはいかないものですが、冷え切った夫婦関係を見続けていると、

「今は仲が良くても、いつかは自分たちもああなるのではないか」

とトラウマがゆさぶりをかけてくるようです。それが、表現としては、

  • 「金払いが良過ぎて、他の女性にもそうやってきたんじゃないかと感じる」
  • 「彼ってハンサムだけど浮気しそうじゃないですか?」
  • 「あまりにも優しすぎるから、いつかそれが終わるかもと思うと怖い。不安になるんです」

など、優しくて、贅沢をさせてくれて、ハンサム、と他の女性たちがうらやむようなお相手に対してこそ心が疼き出し、警戒心MAXで本命をつぶしにかかってしまうこともあるのです。

トラウマは克服できる

実はこういったトラウマは、同じような辛い経験をしていても全然引きずっていない人や、引きずったけど今は吹っ切れたという人もいます。例えば

「若い頃モテなくてもそれは過去の話、今はもう立派な大人なんだから気にする必要がない」

とか、

「あの頃は若かったから、よく恋人に振り回されてたな~(笑)勉強になったよ」

とか

「うちの両親みたいな夫婦もいるけど、そうじゃない仲良し夫婦もたくさんいるよね。自分は後者になろう」

と思える人もいるのです。

また、今でも時々不安になることがあるけれど、どうにかセルフコントロールできる、という方もいます。

ではなぜ、特定のタイプの方が不安が大きくなり過ぎてしまうのか、また、それによって結婚という次現実的なステップへと踏み出せなくなってしまうのかというと、自己肯定感が不足しているからというのがわかりやすい説明かもしれません。いいえ、むしろ逆に、トラウマというのは克服し、自己肯定感を上げるために存在する、といってもいいのではないかとさえ思います。

一説によると、トラウマとは心の成長を邪魔するハードルのようなもの。いいかえると、そのトラウマのせいにして成長しない・成功できないことを正当化している、とも言われています。

だとすると、過去の失恋のせいや両親の不仲のせいで、幸せな結婚ができないのではなく、結婚できない自分を正当化するために、過去の失恋や両親のことを持ち出している、ということになります。

そういう意味ではトラウマは、乗り越えたくない壁をまず作って、それを乗り越えられないようにあえて自分に足枷をはめている状態、といってもいいでしょう。

以前「受け身女性の5つのタイプと処方箋」についてブログを書きましたが、どれにも当てはまらないけどとても腰が重い人や、目の前に理想のお相手が現れたにも関わらず目一杯ブレーキを踏み続ける方がしばしばおられるため、さらなる研鑽を積んだところこのようなことがわかってきました。

シンプルな対処方法としては、

・根拠のない不安にはわざわざ耳を貸さないこと(ハッと気づいてやめればOK)

・100%の安全が保障されている未来など、どこにもないと腹をくくること

・過去から学び成長をした、今ここにいる自分への信頼を回復すること

この3つに尽きると思います。

自分を信頼できるようになる方法

一番難しいのは、自分への信頼を回復する方法かもしれません。自分を信頼できていない時って、過去の自分を思い出すだけで苦しくて身動きがとれなくなるものですよね。例えば、

・両親の不仲をなんとかしたかったけど、無力だった過去の自分

・見た目をいじられて傷ついたけど反論できなかった過去の自分

・恋人に冷たくされても好きでい続けたカッコ悪い過去の自分

など、このようにトラウマを抱えている状態は、”過去の辛い思いにいつでも引き戻され、まるでそこに釘で留めらているような状態”です。

実は私もかつて、恋愛ではないのですが、過去の家族関係のことで密かなトラウマに縛られていました。ある方法ですっきりと克服したのですが、それまでの苦しみを今思い出すと、、、、

まるで「セミの抜け殻」のように、怖くもなんともないもの。

な~んだ、全然大したことじゃなかった、そもそも過去の話なんだし。

というふうに思えるわけです。(すごく重い心の傷がある方はごめんなさい。でもきっと克服する方法があるはずなのです。一緒に探しましょう)。ですがトラウマを抱えていた当時の私は、少しでもそのことが頭をよぎると心が《ズキン》と締め付けられて痛くなったものです。

ではどうやって克服したの?というと、それは専門家による治療です。非常に具体的かつ確立した心理学的な方法で、私の場合はものの30分程度のカウンセリングですっきりしました。

今私はそのメソッドを体得するべく勉強中ですが、もしも早急に解決したい方は、私を治療してくださった実績のある、専門の心理カウンセラー(大学の先生で書籍も多数出している方です)をご紹介いたします。

ですが今、少なくとも、専門家の治療を受けるほど深刻ではないと思うなら、まずはご自分でできることをして自己肯定感を上げていきましょう。

自己肯定感を自分で上げる5つの方法

  • 毎日生きている自分を褒める(私って生きててエライ!)
  • 今目の前のことに集中する時間を作る(ヨガとか瞑想がおすすめ)
  • 自分の心と体を労わる(適度の運動とバランスの取れた食事)
  • 時には自分を甘えさせて、怠ける(意図的にご褒美をあげる)
  • ごく小さな目標を立ててクリアしていく(自分を信頼することにつながる)

といったことでいいのです。

難しく考えずに、自分で自分を”推す”ことを楽しみながらトライしてみて下さいね。自己肯定感を上げる、というと月並みに感じる方もいるかもしれません。ですが、5つのことを取り入れてみて、あとは、「絶対に褒めてくれる人」と関わることが大きなブーストになります。(安心して下さい、会員様は褒めて伸ばす方針です、笑)自己肯定感が上がっていけば、自然と

自分をむやみに卑下しなくなる

未来は明るいと(なんとなく)信じられる

この二つができるようになっていきます。そうすると、あなたの表情が変わり、瞳が輝いてきます。その結果、思いもよらない素敵な方と結ばれるかもしれませんよ。

どうしても元気が出ない、なんとなくやる気が起きない、いつもあと少しのところで腰が引けてしまう、でも結婚はしたいんだよね…

そんな時はお声かけ下さいね!お待ちしております。

荻田