会話が苦手という人は圧倒的に男性に多い傾向があります。ではなぜ男性は会話が苦手なのか、その理由と背景を解明して、どうすると会話が弾むのかをお伝えします。また女性向けに会話が続かない男性の取り扱いについてもブログ内でお伝えします。

会話が続かないお悩み

男性のお悩みでもあり、女性の不満でもあるのですが、仮交際に入ったものの、

会話が続かない、デート中に何を話していいのかわからない。

というお声をよく聞いております。

中には、おしゃべりが苦手だからそれをカバーしようと、高いレストランでご馳走したり、プレゼントをしたりと【お金で解決しようとする】人も見受けられますが、できればそれはやめた方がいいです。

会話が不十分なのにお金ばかり使うと、女性の気持ちはむしろ離れていきやすくなります。しかも、男性としては、「こんなにお金をかけているんだから、自分のワガママを聞いてほしい」という欲求が次第に大きくなり、察しの良い女性たちには伝わってしまいます。その結果、心が離れていってしまうのです。だから結局、会話を心地よく成立させることが非常に重要なのです。

しかも実際に結婚をして、家庭生活に入ったらなおさら会話のウエイトは大きくなりますからね。

男性の会話と女性の会話

そもそもなのですが、ざっくりと男性と女性で会話に求めているものが大きく違います。123

それを理解せずに、会話で失敗したくない、会話が楽しい人と思われたい、と思うこと自体に無理があるのです。それでは会話に求めているもの、とは何なのでしょうか?

女性にとって会話はキャッチボール

まず、女性にとって会話において最も重要なことは、平和的なやりとりが長~く続くことです。

多くの婚活女性が、女性同士の会話みたいに心地よく話せる男性がいないのが悩み、と言うのはちゃんと理由があるのです。

例えば、

A子:私、髪切ったんだ。

B男:へえ、そうなの。

でおしまいでは「ケンカでも売ってるの?」「私のこと興味ないんだ‥‥」となるのがごく普通の女性です。ちなみに女性同士ではこんなふうに続いていきます。

A子:私、髪切ったんだ。

C美:へえ、そうなんだ、なんか雰囲気変わったもんね。なんか若くなったんじゃない?もしかしてカラーも変えた?

このくらい返さないと、物足りないし、女性同士では割と普通なのです。

そこまで言われると、A子は「この会話の主人公は私。C美がひろって投げ返してくれた会話で、2人でしばらく楽しめそう」と嬉しくなって話しやすくなるのです。先程のC美の「カラーも変えた?」に対しては、

A子:え、ほんとう?嬉しい!カラーはね、アッシュ系のブラウンからピンク系のブラウンに変えたんだ。婚活のためにと思って。えへへ。C美はさあ、いつも髪を上手に可愛くセットしてるよね。すごいと思う。私はセットが苦手だから短くしちゃうの。

これを聞いて、

「アッシュブラウンがピンクブラウンになったから何だってんだ!」

なんて怒ってはいけません。短く切っても女の子らしさを出すために、あえてのピンク系投入という健気さを軽んじるなんて嘆かわしい、というもの。

また、自分語りで終わらせずに、C美を褒めてちゃんと持ちあげているのも、女子トークならでは。女性の会話では、自分が主人公の時でも、お相手への気遣いを忘れずに、「可愛い」とか「私が苦手なこともあなたは上手で尊敬している」と言ったふうに持ち上げるのが自然な気づかいなのです。

ではもしもC美がショートヘアだったら?

例えばこうなります。

A子:C美のショート見てて、ずっと良いな~って思ってたから、真似してみたの。でもC美みたいに顔がちっちゃくないから、思いきれなくて長さ中途半端何だけどね~笑

といった具合です。褒められたC美はうれしくなり、この話題でもう少しキャッチボールを続けたくなります。だって褒められているんですから。

C美:ありがとう~、でも私顔全然ちっちゃくないよ~!A子の方が目がおっきくて可愛いから、髪型なんでも似合うじゃん!てかさ、その髪色超可愛いんだけど、どこの美容院?

と次々にボールを渡しながらお互いを褒め合う。これが女子トークの超基本です。なんと驚くことに20代から50代60代まで、ほとんど基本は変わりません。

A子:え~うれしい~!美容院ね、私最近変えたんだけど、すごいおすすめ。美容師さんがイケメンでさあ、なんかサロンの雰囲気もめっちゃ良いんだよね。

会話の中に

すごい、超、可愛い、おすすめ、雰囲気がいい、イケメン

など強調やポジティブワードが散りばめられていることにお気づきでしょうか?これはたまたまではなく、女性同士の会話の中では意図的にポジティブな言葉を掛け合う、ということをしているのです。それでは男性同士の会話ではどうなのでしょうか?

男性にとって会話は戦い

一方で、多くの男性にとって、会話とは相手よりも優位に立つことを目的にしていたり、何か具体的な目標を達成するための道具だったりするケースが多いと言われています。

例えば、婚活なら

  • 価値観やライフスタイルのすり合わせという目的
  • デートの日時と場所を決めるという目的

のように、目的がありそれを達成するために、無駄を排除しミスをなくす手段と捉えている方をよくお見受けします。そうなってしまうと

  • 気軽で楽しい雑談ができずにダンマリ
  • お相手には興味がない話を延々と1人でしてしまう

のような事態が起きるというわけですね。

自分の話したいことを話し続ける男性

実は会話のスキルは、才能ではありません。誰でも後天的に訓練によって身につけることができる技術です。ただお料理や自転車の運転と同じで、必要に迫られないとなかなか身につけようとは思わないという特徴があります。

その結果、女性たちが自然とやれている、

相手を時々持ちあげて楽しませながら、共通のテーマで盛り上げる

ということが困難になってしまうようです。

しかし一方で、お見合いやデートで黙っていると、「つまらない人」とか「話題がない奴」というレッテルを貼られて負けてしまう、という不安に駆られるため、

知っていることをものすごい勢いでまくし立てる

という事態に陥ってしまうようなのです。いやご本人はまくし立てているつもりはないと思います。ですが、キャッチボールは、1人が投げ、次にそれを受け取ったもう1人が投げ返す、という繰り返しで初めて成立するもの。なので、1人でしゃべり続ける=ボールを持ち続けることは、

あなたと会話を楽しむ気はありません!

というメッセーにジ受け取られてしまうというわけです。

僕のお話って楽しいでしょ、知識が豊富でこんなことやこんなことも知ってるんです

というモードに入ってしまったら、女性から隙あらば会話を独り占めする人=”おしゃべり泥棒”と認定され「交際は終わったも同然」と心得ましょう。

すぐに黙ってしまうダンマリ男子

一方で、内気で友達が少ない男性に多い傾向として、会話をすぐ終了させてしまう、という特徴があります。

先程の、

A子:私、髪切ったの

というふわっと投げられたボールを、

B太:そうなんだ。いいね。

で終わらせるのは、受け取ったボールをお相手に投げ返さずに、地面に置いたのと同じです。どうしてすぐに終わらせてしまうのか、女性にはほぼ理解不能なのですが、B太くんに言わせると、

  • 間違った質問をして怒らせたり、失敗したくない
  • 専門外でよくわからない、知らないから何も言えない
  • ポジティブな言葉が咄嗟に出てこない

のだそうです。ごめんなさい、もしも結婚する気があるのでしたら、この言い訳はもう卒業しましょう。私からのアドバイスはこちらです。

沈黙しなくていい3つの理由

前述の、つい会話を終わらせ黙ってしまうダンマリ男性へ、私からの3つのメッセージを解説します。

  • 女性は質問をしたくらいでは失礼と思いません
  • 専門的な答えなど最初から求めていません
  • ポジティブな言葉をまずは声に出してトレーニングしましょう

1.ヘタな質問を押したら嫌われる恐怖

これに関しては、むしろ質問をしてくれないことに女性たちは失望しています。男性が質問をして話を引き出してくれないから、女性たちは仕方なく自分からばかり質問している、と嘆いているのです。

  • プライベートなことを質問したら嫌がられるのでは?
  • 自分なんかどうせ女性に相手にされるわけない

もしもそう思っているのなら、心して聞いてください。興味のない男性に女性はわざわざ電話番号を教えたりしませんし、デートもしません。関係性を深めていくことで、好きになるかもしれない、何だったら好きになりたい、そう思っているからデートをするのです。それなのに、

「どうせ最初から負け戦だから、ほっといてくれ」

なんて、興味がないふりをしていませんか?

婚活は男性も女性も、真剣に向き合える人と出会うため、効率重視で動いている人がほとんど。どうでも良いけどご飯奢ってくれるなら行く、なんていっている女性でさえも、心の奥では、

もしかして彼からすごく好かれたら、自分も好きになるかも

と期待しているのです。ではどうやったら男性からの「好き」が伝わるか、それは

あなたのことをもっと知りたい

という姿勢以外ありえません。出会ったばかりのお二人が、たったの3ヶ月でプロポーズへ進むにはお互いを知りたい、と言う強い気持ちと行動が不可欠なのです。

2.知識がないから発言できない

そう思って黙ってしまう男性は、まずその発想を捨ててください。

あなたがどんなジャンルの職業か知りませんが、大抵の人は大抵の分野に関して、ど素人です。仮に女性のファッションやヘアメイク、趣味の編み物やティラピスに興味がないとしても、その女性に興味があるのなら、可愛いと思うかどうか、素敵かどうかが1番大きなテーマです。

むしろ専門家でなくて良いのです。ただただ、褒めて、どんな風に楽しいのか、何か悩みなのか聞いてあげてください。

3.ポジティブな言葉がとっさに出てこない

とっさにポジティブワードが出てこないなら、トレーニングしましょう。

いつもぶつぶつ文句ばかり言ってたり、上司や会社、家族や同僚の不満を心の中で考えている暇があったら、ポジティブな言葉を1日最低10回は声に出して言うのです。

一人暮らしなら、自分に言ってみて下さい。

  • いいね、すごく良い
  • めっちゃ美味しい
  • よく頑張ったね
  • 優しいね、思いやりがある
  • 嬉しい、ありがとう
  • 最高じゃん
  • 成長してる、えらい
  • 今日も1日お疲れ様。本当にありがとう

これ全部自分への声掛けの例です。

仮にポジティブな言葉を親からたくさん浴びて育ってこなかった、という人でも、自分で自分を褒めたり、労ったり、感謝することは可能なはずです。また、もしも職場でよく叱られるならなおさら、ご自分のネガティブを他人のせいにしないで、自分だけは自分の価値を認めてあげて下さい。価値を認める理由がない?理由なんて不要です。あなたの人生の主人公はあなたなのですから。

まとめ:女性のあたたかい眼差しが不可欠

男性への叱咤激励をたくさん書かせていただきましたが、婚活中の男性は、基本的に伸び代だらけです。

彼らなりに悩んだり、つまづきながらも必ず成長していきます。

私がこれまでみてきたご成婚者の皆さんは、ご入会の時と成婚退会の時でまるで別人のように成長しています。

そうなれたのは、交際中の女性からの、あたたかい眼差しとポジティブな声掛けがあったからなのです。

発展途上なんて許さない、私を褒めてくれて、

カッコよくリードしてくれる王子様じゃなきゃムリ!

そう思っているのなら、その考えかたこそが結婚の妨げとなっていますよ。

会話が苦手な男性を、まずはおおらかに受け止めてあげましょう。彼らだって本当はたくさんお話ししたいし、貴女の笑顔が見たいのですから。女性からの優しい笑顔と声かけを男性たちは心の底から期待しているのです。

参考文献

  1. 「察しない男 説明しない女 男に通じる話し方 女に通じる話し方」五百田達成 著(ディスカヴァー・トゥエンティーワン) ↩︎
  2. 「超 雑談力 人付き合いがラクになる 誰とでも信頼関係が築ける」五百田達成 著(ディスカヴァー・トゥエンティーワン)  ↩︎
  3. 「男の婚活は会話が8割 ”また会いたい”にはワケがある」植草美幸 著(株式会社 青春出版社) ↩︎

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