こじらせ独身男性の末路

あなたの周りにこんな人はいませんか?

結婚どころか同性の友達さえいない、家族ともほとんど会話がなく、仕事でも人との会話がない、という人間関係が断絶状態の男性。

会社で働いているうちはそれでも一応「社会」と繋がりがあるので精神の安定が保たれますが、定年退職を迎えたらこういう方々は本当に心配です。

と言うのも、男性は独身が長引くと早死ににする、というデータがあるのをご存知でしょうか?

具体的には独身男性の中央値は67歳(注1)、というものです。年金の受給が70歳からとすると、払うだけ払って受け取れない可能性がそこそこある、ともいえますよね。

アプリや結婚相談所で婚活をしている多くの男性の中でも、まさか

独身=死亡リスクが高まる

とまでは認識していないのではないでしょうか?

なぜ死亡年齢が早くなるのか

独身男性の死亡年齢が、既婚者のそれに比べて高いのには理由があります。

  • ・食生活などの乱れからくる生活習慣病のリスク
  • ・孤独が原因となり、自殺するリスク

などが挙げられます。逆にこの情報を冷静にみてみると、独身であっても

  • ・過食や飲み過ぎ、喫煙などの生活習慣がない
  • ・人間関係が充実しており、孤独を感じにくい環境にいる

のであれば、死亡年齢は早まらないのではないかと推察されます。ところが、独身の男性は、ある種の孤独や手持ち無沙汰を埋めるためにお酒や過食に逃げるケースが多いもの。実は2つはセットになっているのです。

「結婚してもメリットがない」「女って所詮〇〇だよね」などと言い訳をして、現実から目をそむけている場合ではないのです。もしも今、若いうちはモテている男性も、50代60代それ以上になってもそばにいてくれるのは、家族であり妻だけでしょう。そこで、仕事ばかりしている、友達もいないし、彼女もできたことがない、そんな男性がどうやって理想のパートナーへ辿り着けるのか実例をもとにご紹介していきます。

真面目すぎる男性の婚活ストーリー

リョウタさん(38歳・仮名)は、都内の安定した企業にお勤めのサラリーマン男性。

身長は高からず低からず、外見もすごくいいというわけではありませんが、すごくダメというわけでもない、年収も500万~600万と少なくはないけれどすごく多くもない、という男性です。

男子校を卒業して、工学部に進んだリョウタさん。しかも職場は工業製品のメーカーということもあり、男性ばかり。姉や妹がいれば多少違うのでしょうが、彼には兄しかいませんでした。それゆえに、まず女性に免疫がありません。

それでもどうしても結婚がしたい、子供も欲しいと言うことでご相談に来られました。

リョウタさんは女性に慣れていないとはいえ、

  • ・真面目で誠実、穏やかな人柄
  • ・一人暮らしが長く家事は一通りできる
  • ・見た目はそこそこ清潔感がある

ということで、条件面は多くの女性の希望をクリアできるので、お見合いはかなり組めていました。

真面目な男性はお見合いが組める

真面目だけど優しそう、というのはお見合いにおいてかなりアドバンテージがあります。

年収はさほど高くなかったとしても、東京の有名な大学を卒業しているとか、かなり難しい資格をもつ専門職、など【知性の香り】がする男性は特に”プロフィールでは” 比較的女性人気が高いのです。

さらに、相談所おすすめのスタジオで撮った彼の写真は、余裕を感じさせる微笑みと、のびのびとしたポーズで恋愛経験がないという印象が全くなく、女性からのウケがとても良かったのです。

その結果、リョウタさんは魅力的な28~37歳の年下女性からかなりお申し込みが殺到し、モテ期を経験しました。

お見合いでの失敗

最初のお見合いは、緊張と恥ずかしさからお相手の目を見れなかった、というリョウタさん。

相手にどう思われるかを気にしすぎて、言葉が出てこず、お見合い相手の女性がから「会話が噛み合わない」「家庭を持つイメージが全く湧かない」とお断りされました。お相手女性が大のディズニー好きとのことでしたが、普段遊んでいない男子校上がりの彼にとってディズニーの話題は鬼門中の鬼門。ディズニーの「ディ」の言葉が出ただけで

このお見合い、終わった…

と頭がフリーズしてしまったそうです。

さらにお見合いでの失敗を反省して、

「今度こそは絶対に失敗したくない」

と真面目さゆえに肩に力が入り、事前に会話をシミュレーションしたり、手土産を用意したりしでもダメ。「写真と雰囲気が違いすぎる」「質問に返事をしたのに無反応だった」と女性からは厳しいお声を頂戴していました。

「今回のお見合い、どうしてお断りされたと思いますか?」

と聞いてみても、

「一生懸命やったし、会話は成立していたので、何がいけないのか全くわからない」と暗く落ち込んだ声でした。

けれど、リョウタさんとの面談と女性側からのご意見で分かったことは、真面目さゆえに予想外の質問や返答をされると頭が真っ白になって黙ってしまう。笑顔を意識しすぎて、すべての話にヘラヘラと笑って返事をしてしまう、といったことがあったようです。

その結果(つまらいひと)(ちゃんと人の話を聞いてくれない)と思われたようでした。

真面目さはアダになりやすい

良いことなのですが、弊社の男性会員様は、基本的に真面目な人ばかりです。

時間をきっちり守ったり、仕事に対して熱心に取り組む、礼儀正しい好青年ばかり。ですので、職場では頼りにされている、という方がご入会されています。ですが、真面目さは諸刃の剣、婚活においてはアダになりやすいもの。どういうことかというと

・相談できず自己判断で”一生懸命”な婚活をしてしまう

・表情や話し言葉が固いので、女性も話がしづらい

・女性からはユーモアがない人、かたくなな人と思われやすい

・この人しかない!と思い詰めるので女性が逃げ出したくなる

まとめると、

「女性の心理を理解せずに、自分目線だけで婚活をしているから

女性を喜ばせることができないし、しかも何を改善すればいいのかがわからない」

ということなのです。

打開策は発想の転換と聴く力

リョウタさんとの面談で、彼の誠実さと結婚したいという気持ちの強さはよくわかっていましたので、こうアドバイスをしました。

「まずは女性の話を楽しそうに & 心から興味を持って聴く力さえつければ、お見合いの突破は簡単よ。」

最初はそんなことで?と半信半疑でしたが、コミュニケーションの基礎を伝え、動画で何度も見られるようにとガイドをしておいたところ、真面目で素直な性格ゆえに、どんどんお見合いが突破できる=仮交際に入れるようになっていきました。

次にぶち当たる交際の壁

真面目で女性と”遊んだ”ことがない男性にとって、婚活デートは一種のタスク(業務)になってしまいがちです。いくらお見合い結婚とはいえ、一緒に過ごす時間を2人ともが楽しく過ごせないのでしたら、結婚なんて夢のまた夢。

確かに結婚相談所では、交際期間は原則3ヶ月とのルールがありますが、その3ヶ月はただご飯を食べに行って一緒に映画を見たり、美術館へ行けばいいと言うものではありません。2人の間に「この人と一緒にいると楽しいし、人として信頼できる!」と言う空気感が醸成されていかないと、「結婚」と言う大きな決断を迫られた時、どちらかが逃げ腰になってしまうものです。

ところが真面目な男性は、その真面目さゆえについ、

「交際3ヶ月継続できたら上がりでしょ」とばかりに義務的にお誘いすることになります。

ではどうすればいいのでしょうか?

交際中にするべきこととは何か

全ての真面目男子へお伝えしたいのですが、まず女性とのデートを楽しんで下さい。

そんなの無理です!と言いたい気持ちはわかります。

女性に歩かせないよう気を使ったり、お店を予約したり、ご馳走したり、負担ばかりで「ここまで努力してるのに、もしも断られたら?と思うと、ちっとも楽しめない」という方もいると思いますが、それでも「楽しむ努力」はしましょう。

リョウタさんは、真剣交際に入れたにも関わらず交際終了されると言うことを経験した末にやっと、

「この女性と一緒にいると心から楽しい!仕事の疲れが吹っ飛ぶ」

と言う女性、モエさん(34歳・仮名)と巡り会えました。

「モエちゃんは自分の意見をちゃんといってくれるし、愛のあるダメ出しをしてくれるから安心できます。」

「でも彼女から信頼してもらえるようになったのは、その都度僕の理解度にあわせてしてくれたアドバイスのおかげです。聴く姿勢って本当に大事だよって、こうれから婚活をする方に伝えたい。」と生き生きとお話しして下さいました。

「遠慮しすぎたり、恥ずかしがっていたり、(振られることを)怖がっていたらそのネガティブな空気って相手に伝わってしまうんですよね。

笑顔は伝染する、けれど不安も相手に伝染する

この言葉、これからも肝に銘じます。」

リョウタさんはこれからプロポーズの予定だそうです、きっと10月には嬉しい報告が聞けると仲人も楽しみにしています。