30~35歳女性の婚活は【アプリ婚活】界隈では年齢的に限界とも言われますが、結婚相談所ではむしろモテがピークになる世代です。それだけに、うんと年収が高くて包容力もある「アラフォー男性」を選ぶのか、それとも伸び代があり、フィーリングも合いやすい「同世代男性」を選ぶのかは悩みどころとなってきます。

30代前半女子の婚活事情

ぶどうの樹結婚相談所では実際にモテる(=お見合いのお申し込みが多く、またお見合い成立しやすい)のは30代前半~半ばくらいまでの女性です。

その大きな理由はやはり妊娠可能性が高いことと、アラフォー以上の大人女子のように男性へのジャッジがシビアになりすぎていない、というのも大きな理由といえます。その結果、年上から年下まで、ハイスペックから庶民派まで、かつ全国津々浦々からのお申し込みが入る、というのが結婚相談所における30代前半女子の婚活なのです。

年上か同世代かみんなの傾向は?

こういうデータがあるのをご存知でしょうか?

厚生労働省の人口動態統計によると、2019年の初婚夫婦の年齢差割合は、

夫が年上54.9%、妻が年上24.2%、同い年21.0%となっています。

過半数の人が夫が年上で結婚に至っている、というわけです。とはいえ1/4もの女性が年下夫を選んでいるのもに逃せません。案外に少ないのは同い年婚。これには理由があります。まずはそもそも同い年の人口は、年上や年下という大きな分母に比べて限定的になる、からです。(当たり前ですが)そう考えてみると、同じ年齢というキツい縛りの中で、全体の21%もいるというのはかなり多いとみてもいいのかもしれません。

とはいえ、年収や財産はないよりあった方がいい!

というのも多くの女性の本音です。年齢をとるか、スペックを取るかで悩んだ30代女性たちの婚活ルポを見ていきましょう。

33歳女性が年上の経営者を断りした理由

まりこさん(33歳・仮名)はご入会から3ヶ月の間に10人の男性とお見合いをしました。彼女のお相手へ希望年齢は幅広く、30歳~43歳まで。清楚な中に初々しさが感じられるまりこさんは、ご入会からすぐに人気となりましたが、最初の5、6人とのお見合いで分かったこととして、

  • 自己中心的な話し方や考え方の人はゼッタイNG
  • 自分の年収よりも低いと、どんなにいい人でも尊敬できない
  • 年齢や職業はまったく気にならない

そんな中でお見合いの時に「ちょっといいな」と思ったのが、42歳の慶太さん(仮名)でした。慶太さんは若くして独立をして成功している経営者でしたので、年収は1000万以上ありました。趣味は海外旅行とドライブということで、意気投合したお二人。初めてのデートでは彼が運転するベンツで快適なお出かけをしたそうです。ですが、悩ましいことに、デートの後から連絡を全然くれない、とのこと。

まりこさんは、

「自分からメッセージを送るなんて、なんかがっついてるみたいで嫌。でも慶太さんとはもっと仲良くなりたい、、」

そう思っていました。

そこで、カウンセラーを通じてお気持ち確認をしたところ、こんな答えが返ってきました

デートの際に、「結婚したら自分が住んでいる郊外へ引っ越してくれる?」と聞いたら、真理子さんははっきりYESと答えてくれなかったので引っかかってしまった、というのです。

実は慶太さんも、真理子さんとの結婚には前向きでしたが、

女性が自分のところにお嫁に来てくれるのが当たり前

という価値観を持っていたため、「お互いの職場の中間に住もう」という発想がないばかりか、そもそも「真理子さんは結婚したらどこに住みたい?」といった質問はなく、

「こっちに来てくれるよね?」と聞いたというのでした。

フィーリングはあうし、見た目も好みといっていましたが、越えられない壁を感じて交際を終了したのです。

世代で違う結婚の「常識」

全員が全員そう、というのではありませんが、かなりの確率で、経営者の男性や年齢が高めの男性は

女性は男性の元へ”お嫁に来る”もの

と考えているふしがあります。

真理子さんがいうには、「職場に近くなるならまだしも、今よりも遠くになるのは考えてしまう」とのことでした。それ以前に、そもそも話し合いもなく、結婚したら女性は仕事を辞めて家庭に入るのが前提となっているかのような、古い価値観に強い違和感を感じるとのことで、交際を終了したのでした。

年収はそんなにも高くなくて良いので、ちゃんと話し合いができる人を選びたい

という真理子さんへ仲人は言いました。

やや引っ込み思案で自己主張が苦手な真理子さんが、気軽になんでも話し合いができる人って、おそらく経営者やうんと年上の人じゃないんじゃないの?真理子さんはどう思う?

と聞くと、

そうかもしれません、、、

世の中には年上でも話しやすい人っていると思いますけど、、、

まずは年齢が離れすぎてない人から優先的に会ってみたいと思います

との答えでした。

現在は、2歳年上で年収はご自身よりも200万ほど高い方と真剣交際中です。

33歳女性、年上の御曹司への不満

おそらく多くの女性が持っているイメージですが、うんと年上で自分より年収が高ければ、贅沢をさせてくれる、という思い込みがありませんか? 咲希さん(33歳・仮名)が交際したお相手は信吾さん(41歳)。先祖代々続く名家のご子息で、資産もかなりあるいわゆる「筋金入りのおぼっちゃま」でした。

お見合いの後すぐに交際に入れて、咲希さんは小躍りして喜んでいたのも束の間、

「あれれ、なんだか想像と違う」

と咲希さんは首を傾げ始めました。

  • デートはいつもノープランで当日行き当たりばったり
  • お支払いは、なぜか常に各自払い
  • お話はまるで同世代のように楽しく年上感がない

荻田さん、これってどういうことなんでしょう?

彼はちょっと非常識なんじゃないですかね?

とご相談に来られたので、私は以下のご説明をしました。

おぼっちゃまは歳を取らない

良くも悪くも、良家のご子息・お嬢様というのは、多くのケースで ”永遠のお子様” になりがちです。一般人なら会社の上司や部下、そして親・兄弟との軋轢でもまれたり、将来の不安や現実の困難と戦ったりして徐々に身につける「逞しさ」のようなものが薄いのです。それだけに、悪気なく純粋に、

まだ婚約者でも妻でもないんだし、おごる理由がないよね

と考えていたり、自分がデートをプランニングして女性をおもてなしするという“奉仕の精神”に欠けることが多々あります。どちらかというと、チヤホヤされたり、おもてなしされる側だったりするからです。

ドラマや映画では、一般人の女性が御曹司の男性に一目惚れされて、豪華なディナーに招待されたり、素敵なドレスやジュエリーをプレゼントされたりしますが‥‥それはあくまでフィクションの世界。

基本的に先祖代々からのお金持ちは、赤の他人に大盤振る舞いはしない、と思っておいたほうがいいでしょう。

でもだからといってケチとか、女性を見下しているわけではありません。

むしろ少年のころのまま時間が止まっているだけで、女性に対しても10歳離れていようが当たり前に「女の子」という括りで見てしまうのです。

「やったぜ!若い女性とお付き合いできた!」

と喜ぶのは、苦労して女性と交際できればこそです。実際には、御曹司という肩書きがあるだけで、若い女性も近づいてくるので、さほど感動されないと思っておきましょう。

ではどうすればいいのかというと、あなたから

して欲しいこと、して欲しくないことをきちんと冷静に伝える

これが一番です。なんならいっそ、お店選びやデートのプランニングは自分で決めてプレゼンするのもいいでしょう。御曹司だから愛想を振り撒くのではなく、ご自分もレディとして礼儀正しく、かつフレンドリーに接してあげるのがうまく付き合っていくコツです。それにはご自身もそこそこ努力をして、教養やマナーを身につけるか、そもそもがいいお家のお嬢さんでないと、気後れしてしまうかもしれませんね。

いずれにても、フレンドリーだけどちょっと気が利かない、でも言われたことは割と素直に聞くのがおぼっちゃまというもの。あらかじめそう理解しておくとショックが少なくて済むでしょう。

さて、お話を咲希さんに戻しましょう。

咲希さんは普通のお家で育った女性でしたので、理解不能な信吾さんの行動や発言にとうとう愛想を尽かして交際終了をしました。その1ヶ月後には1歳年上の普通のご家庭出身の男性と交際をスタートして、真剣交際に入られました。

「荻田さん、あの時舵取りをしっかりできたのは、アドバイスのおかげでした。同じ割り勘でも、同世代で実家も大差ない人とならストレスを感じません。むしろお給料がそこまで良くないのだから、割り勘は当然と思えるので良かったのかも。信吾さんとの交際は、一瞬でも玉の輿の夢が見れたので、いい思い出として心の引き出しにそっとしまっておきます。」

とお話ししてくれましたよ。

まとめ:風通しの良い関係がおすすめ

婚活が長引く女性に多いのは、

  • 思っていること(特にノー)を素直に言えない
  • けれど価値観が違うとすぐにシャットアウトする

というかたです。行きたい場所・好きなものもですが、行きたくない場所や食べられないもの、されると嫌なことして欲しいことなどお互いに考え方は違っているのがあたり前なのです。穏やかに、冷静に自分の考えを伝えると同時に、お相手の考え方も聞いて歩み寄りをしませんか?

近頃は男性の「女性の方が譲るべき、女は子供を産むべき、家事もやるべき」などといった考え方に対して、横暴で腹が立つという女性は増えています。ですが、一方で女性の「デートから生活費まで、お金はすべて男性が出すべき、いわれずとも女性の気持ちを察して気配りすべき」というわがままに呆れ果てている男性も多いのです。どっちが正しいとかはありません。なるべくお互い相手の立場や気持ちを思いやりながら、なんとか中間的な勝論を出していくことが幸せになるための近道ですよ。

例えば

  • お支払いについての考え方、折り合いのつくやり方を話し合ってみる
  • 住まいについて相手の希望を聞いた時、自分の希望も伝える

などです。これができないと、その場ではたまたま話し合いを特にせずにまとまっても、結婚後、子供ができてからや夫の転職など何かしら人生の岐路に立たされた時、話し合いや思いやりをすっ飛ばして

思い通りならないなら、もう別れたい

という極端な結論になってしまう危険性があります。

婚活中は「結婚した後のコミュニケーション力を磨くチャンス」なのですから、切ろう切ろうとするのではなく、どうやったらお互いにハッピーになれるのかを模索する癖をつけるのがカギです。そのためにも、なるべく年齢は3歳差、離れても5歳差くらいまでにしておくと、風通しの良い関係が比較的スピーディーに築けていますよ。

そもそも違う性別で、違う家庭に育ってきたお二人が、何の努力もなく価値観が同じということはまずありません。

それを踏まえた上で、

  • なるべく価値観を一方的に押し付けてこない人を選ぶこと
  • 自分も価値観がちょっと合わないからといってウッとなって終わらせようとしないこと

を心がけましょうね。

交際中の悩みはご相談ください。お相手も実は同様に悩んでいた、というケースがよくあります。間に仲人が入ることで、ご成婚まで何とかうまくいったというケースはよくありますよ。出会った瞬間からずっと意見が一致する、ということは同い年でも稀です。でもだからこそ、結婚して家族を持つと、多様性へと一歩近づけるのです。

ぶどうの樹結婚相談所 おぎた