結婚相談所で活動をしていると、こんな言葉をよく耳にします。

「条件はいいし、優しいんですけど…恋愛対象として見られなくて」

「いい人なのは分かるけど、好きって感情が湧かないんです」

とても正直で、自然な感情だと思います。
でも実はここに、婚活が長引く人の共通点が隠れています。

なぜなら―
恋愛対象として合格でも、結婚の対象としてはNG
逆に、恋愛対象としてはピンとこなくても、結婚相手としては大正解
というケースが、現実にはとても多いからです。


恋愛と結婚は「見る観点」がまったく違う

恋愛では、こんなポイントが重視されがちです。

  • ドキドキする
  • ときめく
  • 見た目が好み
  • 会えない時間が切ない
  • 自分を特別扱いしてくれる

一方、結婚生活で本当に重要になるのは…

  • 一緒にいて気を遣わない
  • 意見が違っても話し合える
  • 生活リズム・金銭感覚が近い
  • 体調や気分が悪い時にも安心できる
  • 問題が起きた時に「敵」にならない

…まったく別の能力だと思いませんか?

つまり、
恋愛力が高い人=結婚向き
とは限らない、ということなんです。


「恋愛対象として見られない」は本当にNG?

結婚相談所でよくあるのが、

「嫌じゃないけど、好きかと言われると分からない」
「安心感はあるけど、恋愛っぽさがない」

この段階でお断りを出してしまうケース。

でも仲人目線で見ると、ここはむしろ
👉 結婚向きのスタート地点 であることが多いのです。

なぜなら、結婚生活の土台になるのは
刺激よりも信頼、情熱よりも安定 だから。

実際、ご成婚された方の多くがこうおっしゃいます。

「最初から大恋愛ではなかったけど、
一緒に過ごすうちに、気づいたら一番安心できる存在になっていました」


実際のご成婚エピソード

―「恋愛対象ではなかった」彼が、人生のパートナーになった話―

30代後半の女性会員さまのお話です。
彼女はこれまで恋愛経験もあり、「好きになったら一直線」タイプ。
一方で、なかなか結婚にはつながらず、結婚相談所での活動を始められました。

最初にお見合いをしたのが、今のご主人となる男性でした。

「正直に言うと、第一印象は“いい人”止まりでした」
「優しいし誠実だけど、恋愛対象かと聞かれると…正直分からなくて」

ドキドキもしないし、会えなくて寂しくなる感じもない。
彼女は交際終了を考え、そうご相談くださいました。

そこで私は、こんな問いを投げかけました。

「この方といるとき、無理していませんか?」
「沈黙が気まずくないと感じませんか?」

彼女は少し考えて、こう答えました。

「…たしかに。素の自分でいられます」
「変に頑張らなくていいのは、初めてかもしれません」

そこから「恋愛対象かどうか」ではなく、
一緒に過ごす時間の質に目を向けて、交際を継続することに。

デートを重ねるうちに、
嬉しいことも、不安なことも、自然に話せるようになり、
いつの間にか彼女の口から、こんな言葉が出てきました。

「この人なら、何かあっても一緒に考えてくれそう」
「恋愛のドキドキはないけど、離れる想像ができないんです」

そして真剣交際へ。
大きな盛り上がりがあったわけではありませんが、
結婚後の生活、仕事、家族のことを丁寧に話し合い、無事ご成婚。

成婚退会の際、彼女はこうおっしゃいました。

「“恋愛対象じゃない”と思っていたのは、
刺激に慣れていただけだったんですね」
「今は、毎日がすごく穏やかで幸せです」

結婚相談所は「恋愛をしない場所」ではない

ここで誤解しないでほしいのですが、
結婚相談所は「恋愛禁止」の場所ではありません。

ただし、相談所で育てていく恋愛は
燃え上がる恋ではなく、
じわじわ深まる恋 であることが多いのです。

  • 一緒にいてホッとする
  • 無理をしなくていい
  • 素の自分でいられる
  • 将来の話が現実的にできる

こうした感覚は、派手なドキドキはない分、
後から「かけがえのなさ」として効いてきます。


「恋愛対象かどうか」より、見てほしい視点

婚活中の方に、ぜひ一度立ち止まって考えてほしい質問があります。

  • この人と、体調が悪い日を一緒に過ごせるか
  • 意見が食い違った時、話し合えそうか
  • 嬉しいことも、しんどいことも共有できそうか
  • 10年後の自分の隣に、自然に想像できるか

もし「YES」が多いなら、
それはもう 結婚相手としての適性は十分 なのです。


仲人からの一言

恋愛対象としての「ときめき」は、時間と共に薄れます。
でも、結婚相手としての「安心感」は、時間と共に深まります。

結婚相談所での婚活は、
恋に落ちる相手を探す場所 ではなく、
人生を一緒に歩ける相手を見極める場所

少し視点を変えるだけで、
今まで「対象外」だった人が、
未来のパートナーに見えてくることもありますよ。