お見合いの成立はいわば書類審査の通過です。プロフィールで一応、合格が出た後のお見合いは一次面接のようなもの。といっても、お互いに審査する側でもあり、される側です。この時点でなぜお断りされたのかを振り返っておくことが婚活成功のカギの一つです。
断られるとは思わなかった
一番良くないのは、この「断られた理由が自分でわからない」ということです。
なぜなら、お見合い後の交際OKって、つまりは「まあ、もう一回くらいは会ってみるか」程度のこと。
交際という言葉のイメージから大袈裟に感じるかもしれませんが、複数のお相手と同時進行が前提となっている結婚相談所ではそんなにハードルが高いことではないからです。
言い方はちょっと厳しいかもしれませんが、お見合いで断るということは、もう2度と一生会う可能性がないということ。そのくらい、OK以上にNOの方が重い決断と言えるでしょう。
だからこそ、池袋ぶどうの樹結婚相談所では、お相手からもヒアリングをして、「なぜ断られたか」をしっかり振り返るようにしています。
お見合い後の手応え
お見合いをしてみて、自分も「この人とはなんか話が全然合わないな~」と思ってダメだったなら、それでいいのです。むしろ話がまったく合わない人と、無理をして交際を続けても、時間と労力のムダというもの。自分にとっても、お相手にとっても、です。そうではなく、時自分は好感触だと思ったけれど、お相手からはキッパリ断られた、と言うことが続いた時が問題なのです。
お見合いで断られた理由とは
正弘さん(46歳・仮名)はスラリとした長身で、有名大学の出身。見た目も爽やかで年収も平均以上あり、お見合いはかなり組める人です。ですが、お子さんが欲しいために少しでも若い女性を希望しています。でも30代の女性からは、なぜかお見合いの後ことごとくお断りされています。
お断りの理由は
・価値観が合わない
・会話が噛み合わない
というもの。
ご本人も、せっかくの30代女性とのお見合いに張り切って臨むのですが、多くの女性たちが趣味としているディズニーについて話しても、全くチンプンカンプン。いま話題のマンガや映画、人気のドラマについても全く知らない、興味もないとのこと。
また、正弘さんが「子供は欲しい。そして子供を産んでも仕事は絶対に続けてほしい」といった話をお見合いの段階でしてしまうので、価値観が合わない、と言われてしまうのです。
お見合いでのショックな発言
お相手の愛美さん(37歳・仮名)によると、正弘さんとのお見合いでは、会話が弾まずに困ってしまいました。愛美さんが好きな漫画もディズニーもお笑いコンビも「知らない」で終了する年上男性。このまま1時間どうやって話を続けようか、、と戸惑っていたところ、突然「俺、子供が欲しいから結婚したいんです」とのこと。「それで、仕事も続けて欲しいんですよね。愛美さん、子供は欲しいですか?出産後の仕事は?」と畳み掛けて来られて、一瞬絶句しました。
愛美さんはとっさに「そうですね~、子供は欲しいし、仕事続けたいです」と軽くスルーしたけれど、後から思い返して、悲しくなってしまいました。愛美さんだって、本心から子供は欲しいし、できれば仕事は続けたいと思っていますが、
- 妊娠中、また出産後の体調がどうなるか
- 出産後どれだけ旦那さんが子育てをサポートしてくれるか
- 職場の理解や協力が得られるかどうか
によって、仕事を続けられるかどうかわからないというのが正直なところ。それは愛美さんだけでなく、全ての女性に言えることです。ましてや、100%妊娠できるかどうか確証はないのですから、正弘さんはずいぶんとプレッシャーをかけまくっている発言と言えるでしょう。
女性側の言い分
子供が欲しい、でも働いて家事もやって欲しい、という発言をする傾向は初婚男性に多くみられます。まだまだ世の中が過渡期なので仕方ない面もありますが、今時は子育ても家事も男女関係なくやる時代。もちろん女性だって、社会参加したいと思っています。(専業主婦希望なんて、専業主婦をやったことがない人が言うことです。24時間365日心が休まらない大変な労働ですから。実際にやり始めたら、外で働きたいと十中八九言いますよ。)
また、夫の収入だけに頼るということは、家庭内の発言権がなくなるし、友人たちとの交流も絶たれ、万が一離婚することになった時路頭に迷うリスクを負う、と恐れる女性が増えてきました。既婚者の3割が離婚している時代ですから、リスクマネージメントとしては自然な発想かもしれません。
働きたい、子供も産みたい、はむしろ多くの女性の希望ですが、それが男性の協力なしには困難であることを前提とした文脈で話さないと、お見合いでは即お断りとなってしまいます。
「子供が欲しい」はタブー?
子供が欲しいと軽々しく口に出すことは、みずからお腹を痛めて産む立場ではない男性にはタブーとなりつつある時代なのです。
「僕、子供欲しいんだよね」なんて、ちょっとひどくないですか? それで仕事も辞めるななんて、あまりにも他人事で無責任な態度じゃないですか?
とその後愛美さんはフツフツと怒りが湧いてきました。正弘さんの発言内容が問題なのではありません、言い方やニュアンスにデリカシーが感じられないと言ったところでしょうか。
そもそも自分と趣味が全く合わない段階で、愛美さんが「ちょっと辛いな~、早く終われ!このお見合い」と思っていたタイミングで言ってしまったのも悪かったのかもしれません。まずはお互いの共通点を模索し、少し和んだところで「結婚後のビジョンを聞いてもいいですか?」と低姿勢で切り出していたら、、、と想像してしまいました
お見合い後の答え合わせ
ちなみにお見合い後、正弘さんは
愛美さんは話しやすい女性でした、明るく感じが良くて可愛かったので交際希望です
との回答。
一方で愛美さんは
正弘さんは会話も合わせるのに一苦労、その上価値観が全く合わないからお断りで!
とご立腹。当然交際とはなりませんでした。
お見合いでNGな話題、すべき話題
お見合いでは、お相手のプロフィールをよく読んで、興味があるお相手ならさらっと予習することがおすすめです。例えばディズニーが好き、と書いてあるなら、最低一本でもいいのでディズニー映画を見ておきましょう。できれば2、3本見て感想を言えればそれだけで、
「私のためにそこまでしてくれたんだ!嬉しい!」
と好感度は爆上がりです
女性側も、男性が(子供が欲しい、仕事も家事も全部やって欲しい)と言うちょっと配慮が足りない発言にいちいち目くじらを立ててはいけません。
冷静に、
「わかりました。OKです。でももちろん子育てに協力して下さるんですよね?」
と切り返せばいいのです。
ですが本来ならお見合いは子供の話や仕事、結婚後の住まいなどたちいった話をする段階ではありません。子供はできないことだって十分あり得るし、住まいはお互いに愛が芽生えてきたら、お相手の希望を尊重してあげたい気持ちになってくるものです。だから、初めましての段階で、結婚した後のどうのこうのをさっさと決めて決着をつけようという発想はやめましょう。
まずはたったの1時間ですから、人柄に好感が持てそうかどうか、と言うことを中心に、節度あるお話しをしましょう。
お見合いで男性に育児を求めるべきか
女性にとって出産、育児は不安な面も多々ありますよね。
でも子供を持つことって、未婚の男性にとっては夢の世界。憧れの話なので、いい面、楽しい綺麗な面しか想像ができておらず、現実味がないことも多いのです。大袈裟に心配しなくても大丈夫、元来の性格が優しい人や、子供好きな人、困っているパートナーを無視したりしない思いやりある人なら、ちゃんと良いパパに変わってゆきますよ。だから口を酸っぱくして言うのです、「顔より人柄をしっかり見ておきなさい」と。
お見合いで見るべきポイント
ぱっと見の印象や、話し方、ちょっとしたクセに人柄がにじみ出ているのですが、わからない人には全く読み取れないかもしれませんね。
最低限、チェックするとしたら、
- マナーをわきまえており、常識がある人かどうか
- 結婚後のビジョンに大きなズレがないか
- 会話がスムーズにできるかどうか
です。
服のセンスが気に入らないとか、持ち物や髪型がどうのなど、後からいくらでも変えられる部分は一旦脇に置いておきましょう。小さなことにあげ足を取り出したらきりがないので、もっと重要な中身にフォーカスしてお見合いをしていけば、良縁を取りこぼす可能性を減らせますよ。