35歳、初めての婚活に不安なN子さん
あのう、私でも結婚できるんでしょうか?
この年齢でもまだ間に合いますか?
婚活女子N子
実はこれ、ご入会から4ヶ月、お相手と出会って3ヶ月で成婚退会した、35歳のN子さんが無料相談の際に開口一番におっしゃった言葉です。
N子さんの第一印象は、中肉中背でおとなしそうな女性。ニコニコとしていて奥ゆかしい感じ。でも色々とお話を聞いてみると、徐々に彼女の個性的な面がわかってきて、知れば知るほど魅力を感じる人でした。
コンプレックスだらけで婚活スタート
面談をしていってだんだんわかったのですが、彼女は実家暮らしでお料理が苦手。
というか「いつも家事はお母さんにお任せであまり手伝わないんです」とのこと。
ではお家ではいつも何をしているの?と聞くと、
平日は仕事だけでいっぱいいっぱい。
家に帰ったらぐったりしてご飯もいらない時があるくらい
婚活女子N子
なんだそう。休日は趣味の編み物をしたり、音楽を聴いたり、お母さんや友人と映画を見たりして過ごすとのこと。
特筆するようなことは何もありません。
ぶどうの樹結婚相談所では仲人がインタビューをまとめて自己PRを作成しますが、それまで大抵の女性のプロフィールには、殺し文句のように「お料理上手」「家庭的」と書いていたので、正直仲人も(これはちょっと困ったぞ)と思ったものです。
ちなみに言いにくいのですが、N子さんは大学名もちょっと言いたくなさそうにするくらいコンプレックス。そして年収を聞くと、またさらに小さくなって答えて下さいましたが、平均よりも結構低め。
ご安心ください、それでも引くてあまたで、ちゃんと素敵な男性と結婚していますので。
婚活の常識をくつがえす「アピールポイント」
そんな彼女の最大のアピールポイントは、見た目でも、お料理の腕前でも、もちろん学歴や家柄、年収でもなく「素朴さと謙虚さ、そして自立心」でした。
言い換えれば、「人柄の良さ」です。
彼女の人柄の良さを象徴するのは、お金と仕事についての価値観です。
まず前提なのですが、「相手の男性は年収700万以上で!」とか「男は大卒じゃないと!」とか「できれば専業主婦になりたい!」などという女性はいくらでもいます。
特に仕事がハードでその割にお給料が高くないならなおさら(結婚してさっさと辞めたい)というのかと思ったら、N子さんは
お給料は安いけど、正社員で働く限り社会保険がつくから辞めたくないんです
婚活女子N子
とキッパリ。実は男性のお財布を当てにするような発言が、ご入会から退会まで一度もなかったのは、10年以上仲人をしてきたけれど、彼女だけでした。
外見をほんの少し婚活仕様にチェンジ
いつ会っても清楚できちんとした身なりのN子さん、ですが少しだけ華やかさに欠けるところがありましたので、
- ネックレスは小さくても本物をつけるように
- 揺れるピアスをつけて女性らしさをアピールしましょう
- 童顔だからメイクはしっかり目にね、特に口紅は必ずつけようね
- 服装は白黒グレーだけじゃなく明るい色味を少し取り入れてね
などと本当に基本的なことだけアドバイスして、あとはご本人にお任せました。彼女の婚活ファッションは、基本的に流行に流されず、長く着れそうなベーシックな服装です。そんな中にも素材の良さや色味の調和など、凛としたこだわりが感じられたのも、彼女の特徴でした。「服装ってこんなに人柄が出るんだな」とむしろこちらが勉強になりました。
アドバイスにはとても忠実、素直なご性格
ぶどうの樹結婚相談所では、ご入会された方みなさんに、以下のことを伝えています。
- 登録から最初の3ヶ月間は土日をすべて婚活に捧げる覚悟を決めて下さいね
- お見合いをして「生理的に無理」と思ったらお断りしましょう。それ以外はもう一度会うこと
- どんなにお相手がリッチでも男性がご馳走して当然、という態度は絶対にNG
- その気もないのにダラダラお付き合いをするとお相手も傷つくし、自分も精神的に負担になってくるから3回目のデートの後で、継続するかしないかを真剣に考えましょう
これらのアドバイスを見事に守って、活動スタートから最初の2ヶ月目で一人の5歳年上の男性に絞れたのです。
究極の受け身女子、N子さんの結婚相手の条件
ところでN子さんの結婚相手への希望条件、気になりませんか?
実は以下の通りなのです
- 年収は350万以上(あまり高すぎない人がいい)
- 学歴は高卒専門卒以上(あまり高すぎない人がいい)
- 年齢は自分より8歳上までOK(自分が頼りないから年上がいい)
さらに付け加えるなら、お料理が苦手で年収が少なく、年齢的にも「若い」とは言いがたい自分を受け入れてくださる方なら大丈夫です。ただ、、、恋愛に関してはとても奥手なので、きっとお相手がリードしてくれないと交際が続いていかないと思う、とのことでした。
5歳年上のハイスペック男性からのアプローチ
そんな謙虚なN子さんですから、とても頭が良くてスマートにエスコートできるエリート男性M彦さんからのアプローチにはタジタジでした。
「荻田さん、わたしには彼は不釣り合いです」
「もっと普通の人でいいのに」
婚活女子N子
などと交際中も何度か仲人に相談していました。それに対して
「ではもうM彦さんに会いたくないの?」
と仲人おぎたが聞くと
「とんでもない。M彦さんにはすごく会いたいし、一緒にいるといつも時の経つのを忘れるほど楽しい」
と即答。失恋するのが怖いくらい好きになっていったのです。
あとはとんとん拍子に3ヶ月の交際が過ぎ、プロポーズしてすぐご両親へのご挨拶というスムーズな流れで結婚へと至りました。
ハイスペック男性にこそ慎重になるべき
N子さんのように、高学歴で高収入の男性からのアプローチを極端に警戒する女性はとても珍しいと言えます。多くの女性が、期待に胸膨らませ、夢にまで見た結婚相手。外見にも魅力があり、頭がよく経済力がある人からのアプローチには、すぐ前のめりになってしまうものです。
ところが実は、スペックは完璧なのに、なかなか結婚できず婚活を何年もしているという男性には、いろんな落とし穴があるのも事実。ここでは割愛しますが、だからこそ、男性の釣り書きに惑わされない、高度な判断力が求められるのが婚活なのです。
初婚で恋愛経験が少ない女性にはなかなか難しい判断になってくることでしょう。お相手の仲人さんと連携できる仲人型婚活が安心な所以でもありますよ。
N子さんが婚活に成功した理由
ここまで読まれた方はもうお気づきなのではないでしょうか?
N子さんのような人ほど、お見合い結婚で幸せになれるということに。
その1番の理由は、
不要なプライドがなく、無欲で慎重さがあること
です。交際1ヶ月やそこらで、大急ぎでプロポーズを迫る男性や、退会してすぐに入籍を急ぐ女性はちょっとワケアリなことが多いもの。
それに対して、N子さんは3ヶ月きっちり交際して、慎重に結論を出しましたし、成婚退会後もすぐには彼と一緒に住まず、フィアンセとしてお付き合いしながら二人でじっくり不動産屋さん巡りをしたそうですよ。半年後にご入籍、さらに一年後にご出産されました。
なんと結婚相談所を退会するその日まで、M彦さんのことを下の名前で呼べなかったのもN子さんらしいエピソードです。そんな超オクテなN子さんに「Nちゃんが呼べる時に呼べばいいよ、いそがなくて大丈夫だから」と答えたM彦さんは本当にジェントルマンですよね。
結婚相手に必要な最重要スペックとは
結婚するならイケメンがいい、結婚するなら高年収のエリートがいい、などと兎角お見合い結婚には条件からはいる人が多いのですが、毎日一緒に暮らしていく上で本当に一番重要なのは、自分には厳しくても、パートナーには優しい、温厚で気遣いができる人柄の良さです。
この世の中には、どんなに高年収でも、「自分で稼いだ金は自分のもの。嫁のためには使いたくない」と自己中心的で生活費を入れない人もいるそうです。
また、学歴や家柄で選ぶと年がら年中お相手の家族から見下されたりして、肩身の狭い思いをすることは珍しくない話ですよ。シンデレラも実在すれば相当苦労するのではないでしょうか。
年収も学歴も身長も、高ければ高いほどいい
そんな風に思っているとしたら、ちょっと立ちどまって内省してみてください。
婚活で本当に理想の相手を見つけた人は、そんな風には考えていませんでしたよ。
「自分にちょうどいい人で十分です」そういう発想でいると、思いがけずものすごくいい人と出会えるということを、心に刻んでおいて欲しいものです。
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婚活のこと、プロに相談したくなったらお待ちしていますよ。
仲人 おぎた