恋愛経験がない人の婚活
受け身女子、というと多くの方が恋愛弱者で、恋愛の経験が少ない人をイメージするのではないでしょうか。確かに、経験不足からくる不安や恐怖心、そしてコンプレックス、というものはあります。かといって誰でもいいからとりあえず付き合ってみるというのも、ある程度の年齢になったらリスクがあります。
恋愛経験が少ない女性こそ、女性慣れした【恋愛強者男性】にとっては格好のターゲット。一見優しい羊の皮を被ったオオカミに弄ばれる危険性が高いのです。今日は、恋愛はしたことがないけど、結婚はしたいし子供も欲しい、そんな願いを叶えた30歳女性のご成婚ストーリーをご紹介します。
30歳、恋愛経験はほぼゼロ
30年も生きていると人生の経験値に差が出始めます。恋多き女でワンナイトも経験済み、とい人もいれば、ここ数年会話した男性は職場の上司と父親くらい。お年頃の異性と二人きりでご飯に行くなんて未知の世界、という人もいますよ。
ミホさん(30歳・仮名)1も、そういういわゆる奥手女子。有名大学を卒業し、大学院まで出ていますが、20代はずっと仕事と趣味に没頭して、男性との関わりはほぼないとのことでした。
当然男女交際に関しては、不安でいっぱい。ご入会前から
「申し込みもメッセージもデートのお誘いも、自分からはできないと思います。それでも大丈夫ですか?」
という超受け身女子でした。
大丈夫、そういう方でも、ちゃんと結婚できていますからご心配なく
ただし婚活中の報連相はお願いしますね。二人三脚で婚活をしましょう
仲人おぎた
とお伝えしていました。
受け身女子の婚活スタート
ミホさんは、ご登録と同時にその屈託のない笑顔に魅了された多くの男性からお申し込みがありました。
ぶどうの樹結婚相談所が加盟している連盟では、高学歴で真面目な男性が多く登録しています。ミホさんも、名だたる有名大学卒の男性からお申し込みがありました。そんなわけで、最初は不安と言っていたお見合いも、あっという間にサクサク決まりました。
「お見合いは恋愛とは違います。かけひきは必要ありません。礼儀正しくお相手に関心を持ち、感じよく会話のキャッチボールができれば100点ですよ。」
そうお伝えして、最初のお見合いのお引き合わせをさせていただきました。
お見合いの直前、緊張すると言って青ざめていた彼女にお伝えしたことは
「異性と言っても同じ時代を生きている日本人なの。宇宙人でも外国人でもないので、緊張しすぎないで大丈夫よ。なるべく楽しんで会話してきてね。」
と言うことです。すると
「わかりました!そうですよね」と笑顔が戻っていました。彼女は飲み込みが早く、2回目のお見合いからもう要領をつかんで、相手の興味のあるテーマに寄せて会話を1時間もたせることができるようになっていました。
そんなミホさんなので、お相手男性からは
「とても感じがよく、話しやすいと感じました。ぜひまたお会いしたいです」
「笑顔が素敵でした。価値観も合いそうなので、交際希望します」
とのコメントが続々と寄せられました。ミホさんに、男性からのコメントをお伝えすると、
「それはきっと話しやすいと思います。こちらが相手に話をあわせてますから。でも合わせるのが精一杯で、30分でぐったりしてしまう人もいれば、何の苦労もなく話があってあっという間に2時間近く経ってしまう、そういう人もいました。」
と教えてくれました。自然な流れとして、話が楽に合わせられる、3人の同世代の男性と交際を進めることになっていきました。
彼女が努力していたこと
まだ30歳だし、恋愛経験がないとはいえ普通に明るいご家庭で育った女性なので、それは当然モテるでしょう、と思った方もいるかもしれません。実は彼女は学校の心理カウンセラーでした。曰く、
全くじっとしていない子や、俯いて話そうとしない子と必死で会話を成立させることに比べれば、まだ成人男性との会話は楽ちんなんです。ただし、話を聞きながら、笑顔でうなづいたり、答えやすいような質問をしてあげたり、口が重い人でも喋りやすいような工夫はしています。
ミホさん
と話していました。
ミホさんはマンガや映画、小説も好きですが、その登場人物の心理や、作品に込められた深いメッセージ性など非常に深いところまで読み込んで見ているそうで、そう言ったところがお見合いへの姿勢にも反映されていました。
人間って、小説よりも面白い。一人一人の設定とキャラとストーリーがあって、興味深いんです。私とは合わないな、と思っても、きっと他の人が見たらすごく魅力的なのかもしれないって思うんです。言葉の選択を一つとっても、その人の性格や物の見方、感じ方が表れていて、ちょっと疲れるけど興味深いんですよね。
そんな彼女は婚活でいわゆるモテ無双。多くの男性が
僕のことを本当に理解してくれるのは、彼女だけ
と素敵な男性から彼女への交際のオファーはどんどん増えていくので、お見合いをセーブしたほどでした。
一人を選べないと言うお悩み
ミホさんのご性格は真面目な優等生。ですから、3人の交際相手全員にきちんと向き合おうとするところがありました。面倒だからと連絡をスルーしたり、自分から交際を終了することができないので、(負担が大きいのでは?)と心配をしながら見守っていました。そこで一緒にランチをしながら面談をして、本音をお聞きしたところ、こんなことを話してくださいました
3人ともみんな気を使ってくれて、お話も合うし、優しいんです。
ただ、、、完全フリーなお休みがなくなってしんどい。
元々人見知りなタイプなのに、知り合って日も浅い人たちと同時交際は疲れます…
でもじゃあ誰かを選んで他の人を振るって、それはそれでキツい。
一人を選ぶなんて自分には到底できません…
ミホさん
と煮詰まっていました。
年収や学歴でランキングしたり、顔がタイプだからA君!という発想がないのがミホさんらしくもあり、だからこそ”みんないい人”止まりで終わってしまう危険性がありました。
先方へのお気持ち打診で見えた“本気度”
こうなってくると、男性のお気持ち次第です。3人の男性の中で最も交際期間が長かったサクヤさん(33歳・仮名)のカウンセラーさんへ連絡をとり、お気持ちを打診しました。すると
「ミホさんの人柄に惚れ込んでいます。できるだけ早くプロポーズしたいと思っています」
サクヤさん
とのお返事が帰ってきました。あとの2人へも相談室へメッセージを送っていましたが、専任カウンセラーがつかない大手の相談所でしたので、お返事が来ないまま1週間以上時間が経っていました。
ミホさんへ「こうおしゃっているけど、どう思う?」と聞くと驚いた様子で、
「少し考えてみます、母に相談してもいいですか?」とのこと。
実はサクヤさんは代々続く名家の御曹司で、交際が始まった時に「将来的には本家の当主になるのでご理解いただきたい」と伝えられていたのです。
「じっくりご家族で話し合ってくださいね、もし結婚は難しいなら私に言ってくださいね。
無理なら穏便に交際終了させることもできますよ。」
仲人からはそうお伝えしました。
恋愛初心者はお母様との連携でうまくいく
恋愛経験がない、少ない女性は、自分の中での「男性を選ぶ物差し」ができていないケースが多いので、いいも悪いも判断が難しいとみなさんおっしゃいます。その際に参考になるのは、お母さんのご意見です。お母さんが大賛成して、背中を押してくれるとすんなりスムーズに婚約、結婚、出産へと進めています。
ミホさんの場合も、お母様が
いいんじゃない?それもミホの運命かもしれないわ。
何かあったらお母さんが味方してあげるから、思い切ってお受けしましょう。
そんなやり取りがあったそうです。お母様がいないケースでは、他のご家族が背中を押してくれています。仲人としての意見もお伝えさせていただいています。
御曹司からのサプライズプロポーズ
プロポーズの打診から1週間後、結婚後の住まいや子供について会話をしている最中に、突然ポケットから出したケースに驚いたと言うミホさん。
実はお気持ち確認の直後にすでに指輪を買いに走っていたとのことでした。
と言うのも、嘘が苦手なミホさんは、時々土日に他の人とのデートの予定があり、サクヤさんから「なんの予定?」と聞かれるととても言いにくそうにごまかしていたので、(これは他にも交際相手がいる)とすぐに察していたそうです。そこで急がなくては!と即行動に移したと後でお聞きしました。
実は恋愛が苦手でも、いや苦手だからこそ、
「この人なら結婚相手として信頼できる、いいお嫁さんになってくれそう」
と素敵な男性から選ばれることが、結婚相談所ではよくあります。
まとめ:恋愛経験がない受け身女性の婚活
婚活で必要な素質は恋愛経験の豊富さでも、ノリの良さでもなく、裏表のない素直でまっすぐな人間性なのかもしれない、と常々思っています。受け身だから結婚は難しい、受け身すぎるから自分はダメなんだと思っているようでしたら、それは誤解です。受け身であっても、人としっかり向き合う気持ちがあり、会話を大切にしていればいい結婚はできていますよ。
ただし、水面下でカウンセラーや周りの人たちがしっかり動いてくれる環境が必要ではありますけどね。
受け身女性の婚活、お任せ下さいね。相談室でお待ちしております。
仲人おぎた
- 文中の会話や登場人物は実話を参考にしたフィクションです。個人情報保護のためご了承ください。 ↩︎