今、30代前後で独身のかたの中には、会社を辞めたい、と思っている方が相当多いのではないでしょうか。
それがそのまま、「結婚したい」に置き換わってしまう。
現状を変えるために、他者の力を借りることはごく自然なことなので、私は全く責めるつもりはありません。
ですが、ご自分の頭の中だけでこっそり考えていることがあるなら、少し答え合わせをして、どうなれば結局私って幸せなのか、をもう一度自問自答することをお勧めします。
そのためのヒントになる考えかたを、かつて20代、30代結婚や転職を経て、現在独立開業している立場からお伝えさせていただきたいと思います。
「会社を辞める」手段としての「結婚」
スタート地点を、「もうとりあえず、現状が嫌だ。人間関係も労働環境も全部やだ」としてみましょうか。 ちなみに私が27歳くらいの時に考えていたことはこんな感じでした。
・会社を辞めたいけど、辞めたら生活できない
→会社を辞めても困らないために結婚したい
→結婚できても共稼ぎ希望で、年収が低い男性だと意味がない
→きっと子供ができたら「辞めたい」と言いやすくなる。しかも、子供のために年収を上げようと男性が頑張るはず
→そうだ、子供が欲しいから結婚したい!ということにしよう (本当の気持ちは会社をひたすら辞めたいのだけど)
男性が聞いたらゾッとするかもしれませんが、30歳前後の女性でこのような思考パターンになる人は珍しくありません。でも結果として、「子供が欲しい」という点でお相手の男性とニーズが一致すればハッピーエンドになることも多々あり、問題はない(かもしれません)。
とはいえ、家事や子育てだって不安でいっぱいで、うまくやれるかどうか全く自信はなかったのです。大丈夫、それでもなんとかなっています。
会社を辞めたい理由
どうしてそんなに会社を辞めたいのか、と言われると、これも人それぞれではありますが、
- ・朝起きれない、とにかく通勤が苦痛
- ・会社の人間関係が好きじゃない
- ・夜勤や出張があると生活サイクルが狂ってキツい
- ・仕事に慣れてきたら、もうこれ以上続けても成長できない気がする
- ・言い換えると毎日が退屈でストレスフル
ざっとこんな感じでした。それでも、26歳くらいまでは、毎年たっぷりもらえるボーナスに心が躍り、「次のボーナスまでは頑張ろう」と自分に言い聞かせたものです。
私の場合は、生存ギリギリとお医者に言われるほどの酷い貧血で、とにかく疲れやすいし、いつも身体が冷えているし、当然のように自律神経も乱れている。その癖太りたくないからいつもダイエットをしていて、しかも偏食。今にして思うと、軽い栄養失調だったのかもしれません。
普通の健康な女性がする活動量が、私にはとてつもなく重労働に感じられたもので、普段は部屋に閉じこもって体力を温存する、省エネライフを送っていました。
男性だって会社に行きたくない日がある
独身時代は、あまり考えたことがなかったのですが、男性も結構な確率で「会社を辞めたい」らしいのです。せいぜい頑張って働いてもあの程度か…と上司を見たりすると、人生の価値を見出せず、やるせない気持ちになったり。 いい大人なのにと自嘲しつつも、Youtuberに憧れたりするのは、タイムカードに縛られ、上には認めてもらえていないと思った時。 そして、日曜日の夜、好きなアニメやドラマを見ている時。
「あ〜、明日からまた会社か…辞めてぇな。行きたくないわ。」
なんとこの、夫も会社に行きたくない、という事実が当時の私を救ってくれました。
週末の夜って名残り惜しいよね
一人で日曜日の夜、家にいると明日の朝のことを考えてちょっぴり憂鬱になりますよね。
昭和時代のサラリーマンはこれを 「サザエさんシンドローム」と名付けていました。(日曜日の夜6時がきてしまったという現実を、サザエさんをお家のテレビで見ながら痛感して、ちょっぴり鬱になる現象)
ところが夫婦で、あるいは子供も含めて家族みんなで、日曜日が終わることを名残り惜しがる、というこの圧倒的な共感って、実はものすごく心強い。 結婚して初めて知った事実でした。 日曜日が楽しすぎるから、月曜になるのが惜しい、今この瞬間をもっと大切にしたい、というニュアンスに日曜日の夜の意味が変わってくるのです。
夫婦のお休みがずれて思うこと
その後、私の転職で夫は日曜日休み、私は木曜日休みというふうに休みがずれるようになって、改めて思ったのですが、 「夫婦一緒に休めるって尊い!尊すぎる!」 ということです。 休みの前日の夜はしゃぎ、休みの日は二人で一緒に朝寝坊。遅めの朝食を「ブランチしよう」なんて言って、クロワッサンとカフェオレにサラダなんか添えただけで、妙に充実する楽しさ。 当時は木曜日が祝日になった場合や、私が日曜日有給休暇を取れた時くらいしか同じ日に休めなかったので、普段は寂しさが募る分、嬉しさもひとしおだったものです。
実際に結婚してみたら
なんだかんだで結婚してみたら結構サラリーマンも悪くはない、と思えたということをお伝えしたいのです。 会社って、しんどくて面倒でメンタルも体力も削られるし、なんて独身の20代のころに思っていたのは事実。でも気がつけば後輩ができて尊敬されたり、上司の扱いも自然と身について、気楽に過ごせる日もあったり、新人のころほどは辛くなくなっていました。 そしてなんと言っても、夫の仕事の愚痴や不満をたまに聞くことで、
「まだうちの会社のがマシかも」
「あー、なんだこういうのってあるあるな不満なんだな」
「あらら、男の人って大変ねえ」
と他人の不満を客観的に見ることができるようになり、悲劇のヒロインじゃなくなったのです。
夫婦は最小の社会という意味
一人でいると、自分の悩みや不満って、ものすごく大きく感じませんか?
私って可哀想…… はあ、もうこれ以上耐えられない
毎日毎日同じことの繰り返し、生きているって気がしない。
のように悲観的になりやすいもの。でもそれってとても自然なことなのではないかと思うのです。人間の、子供を産めるお年頃の女性特有の、 「あなたそろそろ家庭を築くタイミングですよ〜」 という本能からのお知らせ、なのかもしれません。 というのも、「よくわからないけど、私、このままじゃいけない!」 といった焦燥感を30前後で経験した大人たちが、今も昔も本当に多いのです。 最近は世論的にも結婚への圧が緩くなったし、個人差はあっていいよね、という風潮のためか、【私このままじゃいけない!ムーブメント】の期間が広がったように感じます。
後編では、専業主婦という生き方のリアルと、私自身が28歳で脱サラして夢を追い、再就職。さらに47歳で再度会社を辞めてたどり着いた「小さなおうち起業」という第三の選択肢について、もう少し踏み込んでお話しします。
